Episode No.1393(20030210)
成功者たちは楽しみ上手

世間一般に言う「成功」とは・・・
自分が今思い描いている以上の場所へ
気がついたら行っていることだ。

・・・というようなことを以前にも書いた

自分の目指すものと
何で世間に認められて成功するのかは
まったく別だ。

たとえ大富豪であろうと
夢みたすべてを手に入れることはできないし、
画家になろうとしていて
映画監督になってしまった人や
一国の総統になってしまった人もいる。

アメリカに渡るまで
映画というものを知らなかったチャップリン
最初から映画人になるとは夢にも思わなかっただろうし、
文豪・漱石でさえ、もともとは理系の人間で
大学に進学する以前までは、建築家志望だったらしい。

何をしていいかわからなくて、なかなか頑張れない
・・・という迷走の時期も若い時にはあるが、
過ぎて思えば、とんだ言い訳だったことに気づく。

歴史に名を刻む成功者のほぼすべての人たちは
目の前にあることを賢明にやってきた人たちに過ぎない。

三島由紀夫の記述に・・・
「世の中で何がおもしろいと言って
 自分の力が日ましに増すのを知るほど
 おもしろいことはない。
 それは人間のもっとも本質的な
 よろこびの一つである」
・・・というのがあるけれど、
体を鍛えるのも、
商売をやっていて業績を伸ばすのも
そういう喜びに満ちているとつくづく思う。

商売というのは相手あってのことだけど
自分を鍛えるのは自分次第だからなぁ。

目の前にあることを
たとえ最初は苦しくても
楽しみと言えるところまで、やれるかどうかが
・・・分かれ道なんだろうね。

何のために・・・なんていう具体的な目標は、
ある時もあれば見えない時だってある。
たとえ具体的な目標が見つからない時でも、
目標が見えた時のためにやっておくしかない。
楽しみながらね。

それに・・・何もしないでいたら、
いつまでたっても目標なんか見えてこないだろうし、ね。


参考資料:「実感的スポーツ論」三島由紀夫=著(私の遍歴時代) 筑摩書房=刊 ほか