Episode No.1283(20021004):成長は止められない

苦しみの大半は・・・
思い込みのせいじゃないかな?!

自分を見つめて
思い込んでいること
あるいは、
思い込もうとしていることと・・・
いざ、顔を世間に向けて知った現実とが
少なからず違うことに気づいて
・・・苦悩する。

せっかく自分で考え出した結論を
誰も無駄にはしたくないからね。

だけど、その認識が甘かったり
自分に都合のいい解釈だったりすると
どうにも世間には受け入れてもらえない。

そのズレに一度気づいてしまったら・・・
もはや気づかなかったことにはできないものね。

本当は・・・
新しい何かに気づいた時点で
気づかなかった時の自分とは違うから
最初に思い込んだことを
そのまま思い込もうとすること自体に無理がある。

だから・・・
鉢植えに芽を出した植物が
どんどん葉を増やしていくように
親が子供の成長を見るように
自分だって、どんどん変わっていくものだと
最初からそう思っていた方がいいんじゃないかな?!

夏目漱石が寺田寅彦に宛てた手紙に
こんな一文がある。

「漱石が熊本で死んだら熊本の漱石で、
 漱石が英国で死んだら英国の漱石である。
 漱石が千駄木で死ねば、
 また千駄木の漱石で終わる。
 今日まで生き延びたから
 色々の漱石を諸君に御目にかける事が出来た。
 これから十年後には、
 また十年後の漱石が出来る」

初心を忘れない心がけは大切だけど・・・
それはいつまでも同じ植木鉢の中にいることじゃない。
いくら着やすかったり、
似合っているとほめられたからといって
子供の頃着ていた服を
強引に着続けようとする人はいないでしょう?


参考資料:「自分の心を高める漱石の言葉」長尾剛=著 PHP研究所=刊