Episode No.1256(20020903):緊張感は自分で作る

バリュー価格を社会現象にまでした日本マクドナルド
内情は火の車だという話もあるけど・・・
日本マクドナルドの藤田 田(でん)にしても
ダイエー中内 功にしても
やっぱり、あそこまで行った人たちは素直にスゴイと思う。

この手の人たちには・・・
合理性浪花節の絶妙なバランス感覚がある。
こと商売に関して言えば
何よりも「信用」を第一に考えているのも大きな共通点だ。

当たり前のような話だが
この当たり前のことを若い時から肝に銘じて
実践するというのは並大抵のことではないだろう。

藤田は25歳の時から
銀行の信用を得るために
毎月5万ずつ貯金することを自らに課した。

結婚したり、子供が産まれたり、
あるいは会社の経営が思わしくなくて
回転資金のために何度もこの金をおろそうと思ったが
踏みとどまって現在は15万に増資して続けているという。

まるでジャンバル・ジャンの一切れのパンだね。

そうして自分を律して得た「信用」は底力が違う。
歯を食いしばって自分の決めたことをやる気持ちがなければ
信用も、信用を支える力も決してついては来ない。

他人が信用してくれる一番のポイントは・・・
たった一人でも頑張ることができるかどうか。

誰かと一緒にいないと頑張れないようでは
一生懸命やってることにはならない。

つねに資金繰りに悩む私は・・・
とても藤田 田の真似はできないが
商売をしていて、ひとつだけ守っていることがある。

それは・・・
得意先におごってもらうことはあっても
外注先には絶対にうちがおごる、ということ。

意識しないと、それはすぐに逆になって
いい意味での緊張感が
仕事になくなっちゃうんだよ、ね。


参考資料:「藤田 田語録」ソニー・マガジンズ ビジネスブック=編