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Episode No.625(20000828):たかが金、されど金

今回も・・・宝クジがハズレてしまった。

厳密に言えば30枚買って、10枚に1枚300円ずつ、計900円は当たったけれど。
当たるはずない・・・と思いつつ「100万円以上当てる人が年間2万人」なんてCMを見ると、つい。

年間18兆5,400万円分を製造されているという、お札も・・・なかなかまわって来ない。
ちなみに、お札の寿命は通常2〜3年。
新しいのが製造されるといっても・・・当然、差し変わっているだけの話。

しかし、世の中にはケタ違いに稼いでいる人間もいる。

古巣のアップル・コンピュータに返り咲いて・・・
iMacでみごと会社を建て直した男といえば、
スティーブ・ジョブス

暫定CEOとして年俸1ドルで働いたのは有名な話だが・・・
なぜ、1ドルでいいのか? という記者の質問に対する答えがスゴイ。

「もう一生かかってもつかえないほど、お金はあるからね」

う〜ん、言ってみたい、このひと言。

ジョブスは、そう言いながらiMacの成功でボーナスはもらったらしいけど・・・
また、その金額がケタはずれ! 日本円にして、なんと90億円だって。

ジョブスや
ビル・ゲイツ・・・あるいは麻布に650坪の家があるという孫正義などの話は・・・
非常に憧れるけれど、あんまり考え過ぎると目の前の仕事がバカらしくなってきてしまう危険性もある。

なんせ金は、
片思いの彼女のように・・・追うと逃げていく。
そんなコト気にはないで頑張っている人のところに自然に流れ込むモンだろうけれど・・・
自分がそのつもりでも、まわりはそうさせてくれない・・・厄介なモノでもある。
カスミを食っては生きられないし・・・ね。

金や納期のコトなど忘れて・・・
自分の追求するモノに邁進できたら、どうなにいいだろう・・・とは、誰しもが思うところ。
でも、実際にそうなったら・・・何にもできない・・・かも、ね。

そこへいくと、歴史に名を残す大人物は違う。
本当に、それを実行してしまう。

商売で稼いだ金で大冒険をした
シュリーマンはもちろんだけど・・・
意外や、あのアインシュタインも、そうだった・・・という説がある。

学校は大嫌いだが、勉強は大好きだった
アインシュタインは・・・
ある私的なコトで研究に注ぐはずのエネルギーを奪われて非常に悩んでいた。
それを解決するには・・・金がいる。

自分がほどなくノーベル賞を受賞できると踏んでいたアインシュタインは・・・
その賞金で問題を解決しようと思っていたらしい。

その問題とは・・・離婚問題。
つまり、ノーベル賞の賞金を慰謝料にあてようとした・・と、いうワケだ。

先日も少しふれたけど・・・ノーベル賞の賞金は日本円で1億400万円。
世界に数ある賞の中でもトップランクの金額だ。

賞金の出所は、もちろん
アルフレッド・ノーベルが残した遺産。
1901年の第1回ノーベル賞から今まで、何人の人が賞金を手にしたのか定かではないが・・・
その遺産は、まだ200億円くらいは残っているという。

いっそ、ノーベル賞でも狙ってみるか!
・・・それより宝クジが当たる可能性の方が・・・まだ高い?!

とりえあず、
根拠のない夢をみるより・・・目の前のコトを片づけるのが最良の策だ。


参考資料:「数字が語る現代常識」知的生活追跡班=編 青春文庫=刊