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Episode No.690(20001111):できないけど、やりたい

「自分が病がちだから先頭に立って商売をすることができない。
 どうしても自分の代理に頼んで商売をしてもらうことになる」

そう回想したのは、経営の神様、松下幸之助

松下だって、ソニーだって、ホンダだって、トヨタだって・・・
マイクロソフトだって、アップルだって・・・
商売をはじめた時は、世間からはなかなか理解されなかった、今で言うベンチャー企業だった。

巨大企業が牛耳る世界に飛び出して行こうというには、あまりにも無力な集団。
普通なら、それだけで滅入ってしまうところだが・・・

マトモに行かないならマトモじゃない方法で何とかやってみよう・・・と思うのが成功者の発想。
本田宗一郎のような楽天家もいれば、松下幸之助のような見かけは地味なタイプの人もいたが・・・
そこに工夫が生まれたコトは確か。

最初から、できて当たり前のところで・・・決して工夫は生まれない。

松下幸之助の回想は続く・・・

「(代理に頼める商売のやり方を工夫すれば)
 10人にも100人にも頼めるし、非常に多くの仕事ができるのですな。
 自分か先頭に立ったら1人ですよ。
 1人でできる仕事なんか、たかが知れています」

私のところのような零細企業では、自分の仕事を代わりにやってくれる人など、とてもいないけど・・・
それでも極力、私は「私でなければできない仕事」をして、頼める仕事は社の内外に頼むようにしている。

そうじゃなきゃ・・・とてもじゃないけど、毎日ホームページなんか更新できない。

幸いにして、私のまわりのスタッフは、私が今何をしたいのかを理解してくれている。
儲かろうと、儲かるまいと・・・。
そりゃ、最低限は儲けないと続かないけどね。

時々、何考えてるかわからないけど・・・最後にはキチッと稼ぐから、まぁいいや
っていう評価もあるかもしけないけれど。

せっかく、まわりのスタッフが頑張ってくれているんだから・・・
私自身も楽しく頑張らないといけないと、いつも思ってる。

大切なのは「楽しく」っていう部分・・・なんじゃないかな?

つらがったり、忙しがったりばかりして・・・
そのうち、まわりに対して「おまえら気楽でいいな」なんて言うようになると・・・
まわりもヤル気しないでしょ?!

楽天家だろうと、地味だろうと・・・成功者はみんな仕事を楽しんだと思う。

楽しくやっていると・・・仲間は自然と増えてくるもの。

ひとりでもヤル勇気は大切だけれど・・・
意地だけじゃ、コトは進まない場合もある。

賛同者が少ない時には・・・
本当にやろうとしているコトが正しいがどうか、検証してみる必要があるかもね。


参考資料:「自分を奮い立たせるこり名文句」大島正裕=編 三笠書房=刊