優先順位とは何か？
…ということについて、昨日に引き続き考えてみた。

日本が大きく傷ついて、
電力もガソリンもトイレットペーパーも
いっぺんに足りなくなってしまった。

より必要としている人を
優先すべきだということは誰でも知っている。

では、より必要としている人とは、
具体的にどんな人たちか？

家を失った被災地の人たちはもちろん、
電力がないと呼吸が止まってしまう人や、
車で移動しないと病院に行けない人たち。

誰もが納得するのは命を守ることだ。

では、次の優先は？

仕事で必要な人
…という意見もあるだろうけど、
仕事の定義は実に曖昧。

直接的に金を稼ぐことも仕事なら、
主婦が家で子供の面倒を見るのも仕事。

直接的に金を稼ぐことが仕事だとしても、
…極端な話、
金持ちが飼ってる犬を公園に車で運ぶ仕事だったら
…たとえ、その運転手にとっては
食うために必要な仕事だとしても、
そういうことにガソリンを使うことに納得できるかい？

つまり…
命に関わる仕事でない限り、
仕事の内容で
優先順位をつけるということはできないし、
それを強引にやろうとするのは
職業に貴賎をつけることになるのではないか。

優先順位は本来、
自分につける必要があるもので、
他人につけるものじゃない。

自分が何を優先しようとしているかで、
自分の価値観が見えてくる。

自分の立場を優先してほしいというのは、
ただのわがままである場合が多い。
窮地に立つとその人の本性が見えてくるようで怖い。

日常における私の優先順位は…
明日公開分のホームページを書き終わるまで、
絶対に酒は呑まないこと、かな。

仕事の現場においては
優先順位をつけて、それを指示する立場もある。

他人の優先順位をつけるうえで
心がけなくてはいけないことは何か？

それは…やっぱり自分を二の次にすることだろうな。

タイタニックじゃないけど…

沈みかけた船の船長が、
女子供を優先して救命ボートに乗せるような。

自分が真っ先に飛び乗ったら
誰もその人の言うことなんて聞かないだろ。

他人の優先順位を決めるのは、
それだけの覚悟が必要だ。

休日勤務を命じる時には、
自分も休んではいられないよ。

自分が率先してやらなければ誰もついて来ない。

そう考えるとリーダーと呼ばれる人たちは、
自分の意見で周りを動かしているようでだけど、
実は自分を捨ててかからないと人は動かせない。

自分のために人の上に立とうなんて奴は、
少なくとも“親分”にはなれないだろうね。

「役に立たない者とは…
　命令を下すこともできず、
　また命令にも従えない人間」by ゲーテ