Episode No.757(20010129):覚悟は買えない
今日、1月29日はロシアの文豪チェーホフの誕生日。
チェーホフは今から141年前の1860年・・・雑貨商の子として生まれた。
医者をめざして、モスクワ大学医学部に進んだが・・・貧乏暮らし。
生活のためにやむを得ず小説を書いた・・・らしい。
名だたる文筆家の中には、チェーホフのように「生活のため」にペンをとった人も少なくない。
江戸川和乱歩も、そうだったんじゃないかな?
モノ書きを目指して修行をしてても、なかなか食えない人が多い中で・・・
「食うため」に「仕方なく」モノを書く人がいるというのも不思議な話。
金持ちは楽してて貧乏人の方が苦労を知ってるなんて、一概に言えないとは思うが・・・
おそらく生活に苦しんでいるくらいの人の方が・・・
いろんなモノを見てるし、それに対してジックリと考えてるのかも知れない。
世の中には、金で解決できるコトが多くて・・・
金持ちは金の力で問題を解決してしまう。
でも、それができない人は・・・考えざるを得ないからね。
ところが当然・・・人の悩みなんてモノは金だけでは解決できない。
金だけで解決できるのなら芸術や文化なんて必要ない。
つまり、芸術や文化っていうのは・・・
金だけで解決できない人間の葛藤をあらわしているのだから・・・
葛藤が多い方が、やっぱり表現者にはなりやすいのかも知れない。
創作活動に限らず、何か新しいコトをやってみようと思ったら・・・
「余裕ができたら」なんて言っているうちは絶対にできない。
新しいモノを買う時だって・・・
本当はそれほどほしくもないモノに対しては「余裕ができたら」なんて構えていられるけど
本気でほしいモノなら・・・借金してでも買う、でしょ?!
今、目の前にある仕事をすべて片づけて・・・
抱えている借金をすべて返してから、新しいコトに望もうなんて思ってたら・・・
寿命がいくら長くなっても果たせるモンじゃないよね。
そういうコトを言っているうちは・・・きっと自分の覚悟ができていないだけたと思う。
週末、珍しく大雪が降って・・・
子供たちといっしょにカマクラを作った。
雪をどんどん積み上げて大きな山を作り・・・
後から穴を掘って、人が入るスペースを広げていく。
どんなに広いスペースを掘ろうと思っても・・・
最初に積み上げた雪の量以上に穴を広げるコトは・・・できないんだよね。