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Episode No.793(20010312):Back to the 江戸

根っからの貧乏性である私は・・・忙しくしないと落ち着かない。
ボーッとしてると、かえって不安。

普通のサラリーマンだとしたら「休める時は休む」ということも大切なんだろうけど・・・
休んだら金がもらえない仕事をしていると、なかなかそういう気分もれない。

私のまわりには、私と同じように自分で商売をしている人や・・・
フリーで活躍している人が多いんだけれど・・・
わりと、みんなそうところがあるんじゃないかな?

忙しくてもヒマでも同じ月給が入るんなら・・・そりゃ、ヒマな方がいいけどね。

最も今は、たとえサラリーマンでも安心はしていられない時代。
社員を大勢抱える大きな企業では・・・
管理職の年俸制どころか・・半年見直し制なんてのも出てきたようだから・・・
ボヤボヤしてると、ドンドン収入が下がる。

本来、日本は資本主義経済なだから・・・それは当たり前の話なんだけどね。
歳をとったからという理由だけでは、収入が増える根拠などないはずだ。

そんなことは誰に言われなくてもわかってる・・・という人は多いたろうけど
そういう人に限って自分のところに火の粉がかかると
「こんなはずじゃなかった」なんて口にしたりして。

さて、そういうわけで最近は・・・
曜日感覚がなくなるくらい働いてはいるんだけど
そもそも「日曜日」が「休み」と決まったのは、いつからかと言えば・・・
今からちょうど125年前の明治9=1876年からの話だ。

明治元年から、それまでの間、官庁の休みは「一六」・・・
毎月「一」と「六」のつく日と決まっていた。
つまり1日、6日、11日、16日、21日、26日・・・プラス31日ってことだね。

月に6日も7日も休めるなんて・・・昔はのんびりしてたなぁ
と、思うかも知れないが・・・
そのかわり土曜日の半日勤務はないし、もちろん週休2日制もない。

明治9年なって、ようやく西洋にならって日曜が休日、土曜が半ドンと全国的に定められた。
ちなみに半ドンの「ドン」はオランダ語で休日を表す「ドンタク」からきてる。

3月12日に制定されて、4月1日ら実施されたというんだから・・・
昔の方が、はるかにスピーディーだ。

江戸時代は、どうだったかと言えば・・・
商人は自営がほとんどだし、農民は天気よって仕事が決まる。

結局、私がやっていることも・・・
今、大勢のサラリーマンが直面していることも・・・
江戸時代の根性にかえれ!」ということなのかも知れない。

江戸の日本人にできて、現代人にできないことがあるとしたら・・・
それは、日本人の退化しゃないかな?

「日本人は働き過ぎ」なんて言う人に限って、たいして働いていない気もするな。
働き過ぎると言われるほど働いている人は、仕事を好きになるコツを知っているはずたから・・・
時間がない」とは思っても「働き過ぎ」だとは考えないもんだ。


参考資料:「歴史の意外なネタ366日」中江克己=著 PHP文庫=刊