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Episode No.669(20001018):100年の進化・100年の退化

100年前って、そんなに遠い昔じゃないのに・・・
昨日の話題を読んで、そんな感想をBBSに書き込んでくださった方がいるけど・・・本当そうだよね。
今の暮らしは決して「当たり前」の暮らしじゃない。

じゃあ100年前の人たちは、100年後の現代をどんな世界になると考えていたんだろう?
面白い記事があった。

1901年1月・・・「20世紀の大予言」というミダシで報知新聞が特集を組んだ。
たくさん出ていて、とてもここでは紹介しきれないんだけど・・・中で面白そうなのをいくつか紹介。

まず的中したモノから・・・
●7日間で世界一周が可能になる。
石炭を使わない鉄道で東京〜神戸間は2時間半。
●馬車はなくなり、自動車が主流となる。
●無線電信により、東京の人間がロンドンやニューヨークと自由に話ができる。
●冷暖房装置が発達し、暑さ寒さを知らない生活となる。

今じゃ当たり前のコトばっかりだけど・・・モールス信号の時代には夢のまた夢といったコトばかり。
そのほかにもテレビなどをイメージさせるようなモノもある。
テレビっていう言葉自体なかっただろうから、かなり漠然とした内容になってるけどね。

逆に当たっていない予測はというと・・・
●衛生事業の発達で蚊やノミは絶滅する。
●アフリカの原野からライオン、トラ、ワニが絶滅する。
●人間と動物が自由に会話できるようになる。
●サハラ砂漠が緑化される。
●グリーンランドでも熱帯植物が育つようになる。
●大きな気象災害は1ヶ月前から予想可能になり、台風は大砲を撃ち込んで消滅させることが可能になる。

と、まあ・・・自然との関わり合いに対する予測は、ことごとくハズレているという感じ。
中でも一番、ほど遠いと思われたのがコレ・・・
●人間の知能がさらに発達し、無教養の人が家庭内からいなくなるため、幼稚園は廃止される。

確かに少子化の問題もあって幼稚園の経営も難しくなってきているとは聞くが・・・
幼稚園や保育園に子供を預けなければないらい・・・あるいは預けたい親は増加する一方。
そりゃあ一日中、子供と接するのは大変だもんねぇ。

少なくとも、ここ100年・・・人間の知能とか知恵はちっとも発達していないんじゃないかと思う。
発達したのは、いわば退化した人間を補うための道具ばかり。
便利な道具そのものが生物としての人間を退化させてしまう・・・というコトもあるだろう。

私も偉そうなコトばっかり言ってないで・・・少しは車から降りて、歩かないと、ね。

ちなみに、約100年前にエジソンが書き残した膨大な資料の解析は・・・
アメリカの国家プロジェクトとして今から20年以上も前から行われているけれど・・・
完了するのは早くても・・・2015年になるってよ。


参考資料:「21世紀大予言」金子隆一・望獲つきよ=著 二見文庫=刊 ほか