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Episode No.661(20001009):人生=冒険・・だからアクシデントの連続

鳥取の地震はマグニチュードが阪神大震災よりも大きかったらしいが・・・
阪神の時ほど死傷者が出なかったコトは不幸中の幸い。

それでも倒壊した家屋や寸断した道路など・・・しばらく復興に時間はかかるコトと思う。
心からお見舞い申し上げる。

さて、地震と並んで怖いのが・・・火事
関東大震災の時も、昼飯時で火をつかっていたところが多かったのが被害を広げたというのは有名な話。

今からちょうど129年前の1871年10月9日。
アメリカ第2の大都市で、後にアル・カポネの根城として知られる、シカゴが大火にみまわれた。

シカゴといえば、最近ではTVドラマ『ER』の舞台でもあり・・・
『アンタッチャブル』はもちろん、古いモノでは『北北西に進路をとれ』・・・
『ブルース・ブラザース』、『ホーム・アローン』、『バック・ドラフト』などのロケ地としても有名な所。

『バック・ドラフト』って火事の映画だったけど・・・
シカゴ市民にとって火事はやっぱり怖いモノの印象が強いの・・・かな。

現在は全米第3位、約300万人の人口があるこの地も、129年前の人口はわずか33万人。
しかし、無計画に家が建ち並んでいたうえ、ほんどんが木造だったために、3日間も燃え続けたという。

火元はC・オレーリーという男の家。
オレーリーは自宅に5頭の乳牛を飼って牛乳屋を営んでいた。

これだけの大火を出したからには、さぞかし損害賠償も大変だったろう・・・と思ったら、実はその逆。
損害賠償があったかどうかはわからないが、とにかくこの男は火事のために得をしたらしい。

飼っていた乳牛は、もちろんステーキ状態。
しかし、オレーリーはその焼死した牛の皮で細工物を売り出して「シカゴ大火記念」として売り出した。
これが当たって、かなり大儲けをしたらしい。

5頭分の牛の皮で、どれだけの何を作ったのかは定かではないが・・・儲けたのは事実のようだ。
まさにマッチ・ポンプ。
かといって、同じ牛乳屋でも「食○毒記念」のホーホルダーなんか発売したら・・・ヤバ!

火事にみまわれた有名人といえば・・・このページに登場した中でもエジソン田宮俊作がいる。

エジソンは64歳の時に自分の蓄音機工場が焼けたが・・・
「すぐ復興しなきゃならんから、意気消沈している暇はない」
と言って、その日から工場の焼け跡に寝泊まりし、わずか1ヶ月後には生産ラインを復活させた。
もちろん、そこには見舞いとして600万ドルの小切手を持参した愛弟子ヘンリー・フォードの協力もあった。

私も身近で火事を経験したコトがあるが・・・
仮に丸焼けにまらないまでも、そこにあったモノはみんな水びたしで使い物にならず・・・
後片づけに大変な思いをした。

何もアクシデントがないに越したコトはないけれど・・・
いざアクシデントが起こってしまった時、何ができるのか?

でもアクシデントなんて大小はあるにせよ・・・本当は毎日起きているコト。
日頃から工夫癖がついていないと・・・
大きなアクシデントが起きた時も、きっと何もできないだろう、ね。


参考資料:「歴史の意外なネタ366日」中江克己=著 ほか