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Episode No.060：アメリカ大陸
アメリカでは大統領中間選挙の態勢が判明し、"不適切な関係"という迷言を残したクリントン大統領が、"最小限のダメージ"で選挙を乗り切ったと満面の笑顔でトップニュースを飾っているが、今、アメリカ大陸はそれどころではない。
中央アメリカに位置するホンジュラス共和国は、大型ハリケーン"ミッチ"による洪水の被害で"最大限のダメージ"を受けている。11月3日(現地時間)に判明しているだけで、死者は5,000名以上。なお行方不明者は1万人を越えている。阪神淡路大震災の死者が約5,000名だったことを考えると、とてつもない被害だ。
アメリカというと、通常はアメリカ合衆国のみを思い浮かべることになるが、アメリカ大陸と言えば、西半球の太平洋と大西洋を分ける巨大な陸地。
西部の太平洋岸をロッキーなどの諸山脈が走る北アメリカ。同じく西部の太平洋岸をアンデス山脈が走る南アメリカ。そして南、北アメリカ大陸を結ぶ狭い陸地帯で、今回、ハリケーンにみまわれたホンジュラス共和国やパナマなど7ヶ国がある中央アメリカ。
ラテン・アメリカとは、西インド諸島を含む中央アメリカから南アメリカまでを指した呼び名。反対にグリーンランドを含む北アメリカはアングロ・アメリカという文化圏的呼称で呼ばれるている。
アメリカ大陸を発見した人と言えば、航海王クリストファー・コロンブスの名を誰もが知っていると思うが、このスペインの冒険家は死ぬまで自分が発見した新大陸をインドだと信じていた。
そのため新大陸の原住民たちがインディアンと呼ばれるようになったというのは有名な話だ。
アメリカの名は、中部・南アメリカを探検したイタリア人探検家アメリゴ・ベスプッチに由来するものだが、命名したのは本人ではない。後に新大陸の地図を完成させたドイツの地理学者ワルトゼーミュラーが、アメリゴ・ベスプッチのラテン名Americusに基づいて、その地図に記したのが最初とされている。
コロンブスの時代。冒険家のスポンサーは、王室だった。
スポンサーへのプレゼンテーションには企画の趣旨説明とともに、その冒険に必要な船の図面が提出された。
しかし素人が細かい船の図面など見せられても、よくわからない。そこで用いられたのが帆船模型。
やがて、帆船模型は貴族の置物として広がり、ウチの本棚の上でもホコリをかぶっている。 |
