このところ、また
20代、30代の若者と話す機会が増えた。
もう、そういう言い回し自体、
かなり年配の感じなのだが、
実際、半世紀以上生きているのだから仕方ない。
例によって、
このホームページを書き続けることで仕入れた
歴史のウンチク話をしたり…
マイブームの下田散策の話をしたり…
三島由紀夫が好きだったマドレーヌの話をしたりする。
…が、驚いたことに連中は、
あまりにも基本的なことを知らない。
だから、
三島由紀夫が好きだったマドレーヌの話をするために、
ペリーが浦賀にやってきた頃から
話をはじめなければならない。
ほとんど歴史の授業だな。
最も自分だって、こうして酒を呑みながら、
歴史話をつまみにできるようになったのは、
このホームページをはじめた30代半ばからだから、
20代や30代はじめの連中が知らないのも
無理はない…のだけれど。
それにしても…
初めてのアメリカ総領事が下田に置かれたことや、
三島由紀夫が小説家であることすら初耳だというのだから、
基本的な歴史を知らなすぎる感は否めない。
憧れの人といえばスポーツ選手で、
選挙にさえいかないくせにマスコミに同調して
国を動かしている政治家を小馬鹿にし、
日常の小さな幸せで満足しようとするのが
現代的な若者像であるとすれば、嘆くより憂いを感じる。
基本、それらのことについて
私が最初に知識を得たのは…実は漫画からである場合が多い。
手塚治虫の「陽だまりの樹」だったり、
さいとうたかを版「小説吉田学校」だったり…。
つまり今は、漫画がよくないのではないか…?
メルヘンばかりで実のない、
大人になることを拒むような内容が多いのではないか。
夢を夢の中で語るのは…簡単過ぎる。
夢を現実に照らして語れなければ実現できないし、
やがて…
甘いものばかり摂りすぎて生活習慣病に陥るが如く、
バランスを崩すに違いない。
旨い酒を呑みながら、
眠かったはずの歴史の授業を
面白おかしく語ってみせるのも…一興。
だから…人生、日々更新。