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Episode No.332(990918):戦後を学ぼう!

秋といえばスポーツだけじゃなく、読書の秋でもあるのだけれど・・・。
本当のコトを言うと、私は
読書が苦手だ。

このホームページは、さまざまな書籍を参考にしているので「そんなぁ?」と言う人があるかもしれないが、これは・・・正直な話。

本自体は嫌いではないが、何せ読むのに時間がかかる。
・・・つまり読むのが遅いのだ。

一晩で一冊の本を読むなんていう読書好きの人もいるが、私に限ってそんなコトはとても考えられない。
普通の本なら、まずゆうにひと月はかかるだろう。

だから、仕事の関係で数多くの資料を読まなければならない時は、とてもつらい。
ただし、つらがっていていても仕方ないので、何とか克服しようと・・・。
このホームページを始めた動機のひとつには、そんな訓練の意味もある。

ホームページをはじめて1年ちょっと、あいかわらず読むスピードは遅いのだが、内容を人に説明できるくらい、充分に把握しながら読むコトはできるようになったと思う。

まぁ誰だったかの格言にも「たくさん読むな、深く読め」という言葉もあったから、これはこれでいいかな・・・とも思ってるけれど。

そんな私が今、熱中している本がある。

講談社+α文庫から月に2冊配本されている『大宰相』。
戸川猪佐武の『小説
吉田学校』を中心に『ゴルゴ13』のさいとうたかをが劇画化したモノだ。
1999年11月までに全10巻が発刊される予定で、今のところ4巻まで本屋の店頭に並んでいる。

漫画や劇画なら早く読めそうなモノだが、実はそれでも私は読むのが遅い。
どうやって描いているんだろう・・・と思いながら、ついジックリ読んでしまうので。

しかし、こういう歴史モノの劇画を描くのは、本当に大変な作業だと思う。
例えば小説なら「車に乗った」と書けば済むところを、どんな車種の車に乗ったのか・・・外車なのか、国産車なのか・・・といったところまで描かなければならないのだから。

その分、読んでいる方にとっては臨場感がある。
それに大勢の登場人物がいる歴史モノの場合、名前だけでなく似顔絵で登場してくれるところが、実にわかりやすい。

私はもちろん戦後生まれだが、この本を読んでいると、いかに戦後の歴史を知らなかったか・・・ということを思い知らされる。
実際、戦後半世紀以上も経っているというのに、学校で教わるのはせいぜい明治維新までの歴史くらいで、政治経済の授業もその制度ばかり教えて「なぜそうなったのか?」について充分教えていないような気がする。
・・・私が授業を聞いていなかっただけかも知れないれど、ね。

少なくとも岸信介と佐藤栄作が実の兄弟で、それぞれ総裁選には破れたものの、当選した石橋湛山や池田勇人が数ヶ月で病気に倒れたため、自動的に総理総裁の椅子を手にした・・・なんてコトは教わらなかったと思う。

秋の夜長・・・政治の世界の"仁義なき戦い"に熱中するのも悪くない。


参考資料:「大宰相」戸川猪佐武/さいとうたかを=原作 早坂茂三=解説 講談社+α文庫=巻

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