Episode No.2832(20070918):
成功
久々にブ厚い本を読み終えた。
「成功はゴミ箱の中に
〜レイ・クロック自伝」
マクドナルドを作った男の物語だ。
マクドナルドは
マクドナルド兄弟によって作られた
・・・と思っていた。
が、実際は
マクドナルド兄弟を発掘した
マルチ・ミキサーのセールスマンだった
レイ・クロックによって作られたもので、
かなり早い段階で
マクドナルド兄弟は、
この事業から離れていることを知った。
レイ・クロックという
プロデュース感覚と経営感覚に優れた
アメリカを代表するビジネスマンの手によって
マクドナルド帝国はできあがったのだ。
しかも、それを手がけたのは
・・・クロック52歳の時。
何というバイタリティーだろう。
こういう人にの余命は長い。
概して実業家は、いかに天才的な人であろうとも
世の中の流れに歩調を合わせない限り
成功はできないので、
長生きな人でないと成功者にはなれない。
52歳まで、さまざまな商品を売りながら
積み上げてきたノウハウを
一気に爆発させてビジネスを成功させる。
まさに夢のような話だが・・・
その道のりは決して順風満帆というわけではない。
何度も潰れかけ、そして立ち上がる。
たいていの成功は、
そうしたことの繰り返しで
最期の最期に立ち上がった者が
成功者と言われる・・・だけの話だろう。
その自伝の最期は、こう締めくくられている。
「いまのアメリカの若者には、
仕事を楽しむ方法を学ぶ機会が
与えられていない。
この国の社会的、政治的哲学は
人生から一つずつ、
リスクを取り除くことを
目標としているようだ。
〜中略〜
幸せを手に入れるためには
失敗やリスクを
超えていかなければならない。
床の上に置かれた
ロープの上を渡っても、
それは決して得られない。
リスクのないところに成功はなく、
したがって幸福もないのだ」
徹底した現場主義のクロックは
「わかっている」ことと
「できること」の違いも徹底的に訴えている。
その考えにふれた時・・・
自分の考えにも確信が持てた。
出逢うべくして出逢った一冊だったと思う。
こういう本に出逢えたところを見ると、
・・・まだ運はありそうだ。
参考:「成功はゴミ箱の中に〜レイ・クロック自伝」プレジデント社=刊