Episode No.1249(20020826):偉人・変人

「自分はこの本に書いてあるような
 完全な人間ではない。
 人間は誰でも完全ではなく、
 また完全でありたいとも思わない。
 人生に浮き沈みがないのは作り話だけだ」
・・・野口英世

世に偉人と言われる人の中で・・・
誰かに直に会えるとしたら、誰に会ってみたい?

だけど・・・
後の世で偉人と呼ばれた人たちだって
本当は"ただの人間"だから・・・
実際に会ったら、伝記に書いてあるような威厳もなく
中にはガッカリさせられるような人もいるかも、ね。

例えば文豪として教科書で出逢った芥川龍之介太宰治
考えてみれば・・・今の私より年下だ。

年が上だから偉いとか
下だから、たいしたことない・・・
ということはないけど
もしも年下の人間が
人生を悟ったような振る舞いを見せていたら
きっと黙っちゃいられないだろう、な。

研究室に寝泊まりするのが常だったエジソン
・・・何だか臭そうだしなぁ。

実際、エジソンの研究所に面接に来た人間に
浮浪者と間違えられたという逸話も残ってる。

きっと私が初期のホンダの社員だったら・・・
きつと本田宗一郎に怒鳴られて
ケンカしてすぐ辞めてしまっただろう。

偉人たちの偉業の数々は・・・
後世の私たちはよく知ってるけれど、
同じ時代に、それも隣り合わせに座っていたら
友達になれるかどうかは、わからない人たちばっかりだ。

逆を言えば・・・
今、隣に座っているような人も
ひょっとしたら何か自分の知らない才能を持っていて
やがて、どこかで頭角を現すかも知れない。

最も・・・
自分がやがて頭角を現せるくらいの人間でなければ
類は友を呼ぶで・・・
やっぱりたいしたことないかも知れない。


参考資料:「心にしみる天才の逸話20」山田大陸=著 講談社=刊