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Episode No.678(20001028):類は友を呼ぶ

先日、東京・日本橋にある老舗の蕎麦屋へ行った。

江戸時代から続く・・・というその店は
「蕎麦屋なのに何故ビルが建つんだ?」と思えるほどリッパなたたずまい。
見た目は、蕎麦屋というより料亭に近い感じ。

入ってみると1階席は、まぁ普通の蕎麦屋。

注文したのは「ざる」1枚と「もり」1枚・・・確かに「こだわりの味」。
量はちょっと少な目で、よく言えば「上品な盛りつけ」。
酒でも飲んだ後、最後に食べるのにちょうどいい・・・といった感じだ。

入ったのは昼時を少し過ぎた頃だったんだけど・・・
結構、飲んでいる人が多いのに驚いた。

入って来るなり「酒」と「焼き鳥」を頼む人も少なくない。
しかも・・・みんな、わりと年輩の人たちばかり。
従業員とのやりとりを見ていると、いかにも常連という雰囲気でニコやかにやりとりしてる。

決して狭くはない店内は、相席になるくらい混んでいたが・・・
おそらく私は客の中でも1番目か2番目くらいに若い客だったと思う。

確かに、昼飯を食うには、ちょっと値段が高いせいもあるだろう。
しかし、ひとことで言うと・・・ここの客は、みんな上品だ。
上品ではあるんだけれど、相席にも何の抵抗もなく座るし、大声で笑っている人もいる・・・
決して、きどったところはない。

昔、大阪のある一流といわれるホテルの支配人室に席を置く人に話を聞いたコトがある。

「一流ホテルの条件って何ですか?」と尋ねると、その人はすぐさま、こう答えた。

「それは、お客さまが一流であることですよ」

老舗の蕎麦屋にいるお客さんたちをながめて"お上りさん"状態だった私は、ふとその話を思い出していた。

そういえば丹波哲郎が、例の『大霊界』の話で、こんなコトも行ってたな。

「地獄に堕ちる・・・という言い方があるけれども
 決して天国に行けないから嫌々地獄に堕ちる・・・ってワケじゃないんだな。

 地獄の住人は、自ら望んで地獄に行く。
 ゴキブリがジメジメした汚らしい場所を好むように。
 天国のような素晴らしい環境の中では、とても息苦しくていられないンだな」

上品な場所や一流といわれる場所、あるいは天国に行くコトを望まないとしても・・・
自分が行きたい場所、住みたい場所があるのなら、そこに合った自分を作る必要はあるよね。

自分に合った場所を探すコトも大切だけど・・・
自分だって絶対に変わっていくワケだし・・・どうせ変わるなら、いい方向に変わりたい。

少なくとも・・・このホームページが「真面目」に維持できているのは
読んでくださる方々が「真面目」だから・・・ですよ。


参考資料:JR新日本橋、徒歩3分