Episode No.934(20010823):大きな幸せ、小さな幸せ

「アイデアは金になるが、金はアイデアにならない」

そんな本田宗一郎の言葉を信じて・・・頭をひねる毎日、ウ〜ム。

金はないよりある方がいいに決まってる。
金があれば、ある程度の時間が買えるからね。

長生きもそうだけど・・・
より多く動かせる時間を持つ人が、幸せになる可能性も高い。
これは揺るぎない事実だと思う。

しかし、いくら金や時間があっても満足できないタイプの人がいる。
それは・・・
自分のアイデアで物事が動かないと面白くない、というタイプの人だ。

こういう書き方をすると、単なる頑固オヤジみたいだけど・・・
偉人と言われる人たちは・・・たいていこのタイプ。

だから、いくら金や時間があっても満足しないどころか・・・
まだまだ足りないと思っている。

考えようによっては・・・
現状に満足することは、幸せになる一番の早道だ。

ただし、幸せの大きさから言えば・・・それは、あまり大きな幸せとは言えないだろう。

たとえ小さな幸せでもつかめれば満足、という考え方もあるだろう。
でも、幸せの大きさは単純に言えば・・・釣った魚の大きさと同じようなモノで
それで何人の空腹が満たされるのか、ということだ。

自分ひとりで生きているつもりの時は、それでいいかも知れない。
だけど、あくまでそれは「つもり」であって本当はそうではないし・・・
やがて一緒に暮らしたい人が現れたり、子供ができたりしたら、
とても、そんな悠長なことは言っていられない。

一生懸命に考えていたってできないことはたくさんあるのに・・・
考えてさえいなかったら、いつまでたっても出来るようにはならないだろう。

冷静に考えると、すぐにわかるはずだよ・・・自分に何が出来ないのかが。

で・・・考えるのは、そこまで。
出来るようになるには・・・やってみるしかない。

実は、私たちは・・・こんな簡単な法則の中で生きている。
それを認めるのはつらいけど・・・言い訳しててもはじまらない。
ほんの小さな幸せですら、待っていては降って来ない。

"金のなる木"は、どこにもないけど・・・
自分を裏切らずに頑張れば・・・自分自身が"金のなる木"になれるかも知れない。


参考資料:「本田宗一郎/こうすれば人生はもっと面白くなる」一ノ瀬 遼=著 成美堂出版=刊