Episode No.835(20010430):会社は学校じゃない

世間は休みですなぁ・・・
中には宇宙に観光に出た初の民間人もいるそうで。

やっぱり・・・21世紀なんだな、なんてあたらめて思ったりして、ね。

働く時間を自分で決められる立場というのは・・・
いい面もあるし、つらい面もある。

いい面については言うまでもないけれど・・・
何が一番つらいかと言えば・・・意識のある間、決して仕事から頭が離れないという点。

タイムカードなんてモノは私の会社に最初からないけれど・・・
たとえあったとしても、ガチャンと押して「はい終わり」というワケにはいかない。

最も、ある意味ではそれが好きで・・・自分で商売してるんだけど。
自分のやりたいようにやるためには、その反面、必ずリスクも覚悟しないと、ね。

結局のところ「自由」なんてのは・・・不自由さを選ぶ権利のコトだ、と思う。

勤め人には、勤め人のいい面もつらい面もたくさんあるだろう。
混んでるとわかっていても休日に床屋に行かなきゃなんなかったりさ。

やっぱり一番つらいのは・・・組織の中での、いろんなコト・・・かな。

自分の考えが理解してもらえない、とか
マニュアルやツールが完備されてなくて、どうしようもない・・・とか

私が自分で商売をしてるからって、組織の肩をもつワケじゃないけど・・・
実は経営側も同じようなコトを社員に対して思ってたりすると思う。

組織全体のコトを考慮せずに個人の考えに走る社員がいる、とか
何から何まで準備してやらないとまともに仕事ができない社員がいる・・・とか

今は亡き、ソニーの盛田昭夫は、その点をズバッとこう言ってる。

「わが社は学校ではないので、
 社員を育てることに注意を払う余裕はない。
 落伍者は残念だが、おいていく」

実学に学ぶ時代の人たちにとっては当たり前のコトだろうけど・・・
ヘタに学歴が長くなったおかげで、社会人になっても妙な頑張り方をしている人たちがいる。

私が「大企業」だな・・・と思う会社の条件は、2つほどある。
まず・・・
社員食堂があるコト。
それだけ大勢の人間がいるという意味で。

そして・・・
どうしてこんな人に給料を払えるんだろう・・・と思うような人が働いている会社。
これはもう・・・余裕としか言いようがない。

最も、そういう企業が宇宙旅行の時代に繁栄できるとは・・・思わないけどね。


参考資料:「盛田昭夫語録」盛田昭夫研究会=編 小学館文庫=刊