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Episode No.804(20010324):自分をプロデュースしよう!

ベンジャミン・フランクリンは、アメリカ人。
ワシントンと同じ時代の人で・・・と言ってもワシントンより26歳も年上だ。

ちなみに同じ時代の日本の有名人としては杉田玄白がいる。
杉田玄白はワシントンより1つ年下だった。

さて、フランクリンと言えば・・・
タコをあげて雷が電気であることを確かめ、避雷針を発明したことで知られるけど・・・
実は政治家としても、その名を残している。

ベンジャミン・フランクリンが、ボストンの貧しい職人の子として生まれたのは1706年のこと。

幼い頃から印刷所で働いて・・・
苦労の末、フィラデルフィアで新聞を発行して成功。

そういえば時代は、200年近く違うけれど・・・
1800年代後半に生まれたライト兄弟も新聞社を作って生活の基盤を作り・・・
その金をつぎ込んでライト・フライヤーを完成させた。

印刷、そして新聞作りというのは・・・
当時のニューメディアで、一攫千金を狙える職業だったのかもね。

新聞社で成功したフランクリンは・・・
その後、大学や学術協会を設立して公共事業に影響力を持つようになる。

そして、47歳頃から政治家としても知られるようになり・・・
アメリカ独立宣言の時には起草委員のひとりとなって、ワシントンにも直接、意見した。

こんな経緯を見てみると・・・
フランクリンにとって、科学の研究は、もともとは単なる趣味だったと言えなくもない。
そういう趣味があったから、儲けた金で大学を作ろうなんて思ったんだろうしね。

真っ直ぐに、自分のやりたいこと、認めてほしいことだけやるというのは・・・
ものすごく素直で理想的ではあるけれども・・・
見方を変えると「もろい」一面もある。

芸術家の多くが、そのもろさの中でもがき苦んだ例は・・・
ゴッホ石川啄木高村智恵子だけでなく無数に存在しているし・・・
歴史に名を残せなかった人たちは、数え切れないほどいるだろう。

だからと言って、そんな苦しみから逃げてばかりはいられないが・・・
そうした先人たちの苦労を充分、参考にして回避しなければ、進歩はない。

美しいけど、もろいモノより・・・
汚くても強いモノの方が勝ってしまうのが世の常だ。

それが、間違っているというなら・・・まず自分が力をつけなれけばならない。
できない人が言っていることには、何の説得力もないからね。

私は、フランクリンやシュリーマン、あるいはルーカスのように・・・
自分が本当にやりたいことは、自分の稼いだ金でやる主義だし、そうありたいと思ってる。

何をやるにも他人の力、協力なしにはやり遂げられないけれど・・・
他人の金を都合よくつかって、自分の夢を実現させようとは思わない。

それが「自分をプロデュースする」ってことじゃないかな?!


参考資料:「21世紀こども人物館」小学館=刊 ほか