Episode No.711(20001206):逆立ちして考えよう!
手塚治虫は、アイデアに詰まったり疲れたりすると・・・
よく壁に向かって逆立ちして気分転換をはかったみたいだけど・・・
いつもとは「逆さまに」して考えると問題の解決策が見えてくるコトもある。
先日、紹介した「奇跡の計算法」の教材が届いた。
中味はビデオ1本とCD3枚、それに中とじのテキスト。
ビデオの画質は悪いし、テキストの製本もボロくて、いかにも金をかけていない感じだが・・・
中味はなかなかのモノだと思う。
税別9,800円のこの教材で、家族5人が暗算の達人になれれば安いモンだと思う。
もちろん、ちゃんと訓練すれば・・・の話だが。
この間、紹介した×11の計算法のような、ちょっとしたテクニックもあるが・・・
「奇跡の計算法」の考え方は、きわめて簡単なコトだった。
基本は足し算の考え方ひとつ。
例えば、235+23という問題があったとする。
学校で習った計算方法では・・・まだ、下ひとケタ同士を足すところからはじめるよね。
つまり・・・右から左へ
5+3をやって、次の位の3+2をやって、最後に百の位は2をそのまま持ってきて、答えは258となる。
問題が書いてあれば、この程度の問題は簡単に解けるんだけど・・・
普段、私たちが日常生活で計算を必要とする場面は、いちいち書き起こしている状況にはない。
学校で習ったこの計算方法の最大の欠点は・・・
問題となる数字をすべて見たり聞いたりしないと答えが出せないという点にある。
下ひとケタからはじめるんだから・・・当然、そうなっちゃう。
「奇跡の計算法」を考え出した男は、まずその習慣を変えて・・・
大きなケタから、左から右へ計算をしろと訴えている。
235+23なら・・・200+0、30+20、そして最後に5+3という風に。
確かにこういう習慣ができれば、聞いているだけでも案外簡単に暗算はできる。
相手が「235足す、2じゅう・・・」と言った時には、もう「255」を頭に置いて・・・
「3」と聞いた時には、255+3をやればいいんだから、即座に「258」と答えられる。
数字を下ひとケタから言う人はいないから。
そういえば、暗算で大きなケタの計算をする人って・・・答えをいきなり頭のケタから書くよね。
下のケタを足した時に、ひとケタ繰り上がる場合には、こう単純にはいかないものの・・・
日常生活の場面では「おおよその答え」をできるだけ早く出すコトが必要とされるから・・・
やっぱり頭から計算していくという習慣は有効だろう。
どってコトない話なんだけどね・・・
やってみると何十年もやってきた今までの習慣が邪魔して・・・なかなか訓練が必要だ。
同じコトでも見方を変えると妙に新鮮に思えたり、楽しくなったりするよね。
まず、逆さまに考えてみるというのも、かなり有効な手段かも知れない。