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Episode No.689(20001110):夕べはよく寝られた?

昨日、風邪薬の副作用の話をしたばかりだというのに・・・また妙なニュースを耳にした。

「これ1本で1日分の野菜が摂れます」という感じのキャッチフレーズで売っている缶ジュース・・・
実際に調べてみたところ、どれ1つとしてそう言い切れるモノはなかったそうだ。

メーカー側は「あくまでも不足している部分を補うという意味で」と説明してるらしいが・・・
誤解というより、騙していると言った方が、どう考えてもピッタリ来てしまう。

やっぱり人の言うコトを鵜呑みにしていたのでは・・・自分の健康すら守れない。

ところで健康と言えば注意しなければならないのが、睡眠時間。

私の睡眠時間はメチャクチャで・・・
10時間寝たかと思ったら・・・2時間おきに起きて何かしてみたり・・・とても健康的とは言えない。
どうしてもやらなきゃならないコトや、やりたいコトがあると・・・眠れなくなっちゃうんだよね。
グッスリ眠らないと、いいアイデアも浮かばないし、気分も晴れない・・・と思うんだけど。

ところが、こんな調査結果を出した学者もいる。

アメリカのハルトマン教授が、毎日9時間以上眠る人と5時間以下しか眠らない人を追跡調査したところ
睡眠時間が短い人の方が「とりこし苦労の少ない楽天家」的性格であるコトがわかった。
睡眠時間が長い方は、その逆・・・だって。

確かに、ちょっと寝不足で疲れているくらいの時の方がハイにはなるな。
体力に余裕があると、余計なコトまで考えすぎてしまうのかも知れない。

ほ乳類の中で最も睡眠時間が短いのはキリンだと言われている。
キリンの平均睡眠時間は、1日なんと20分だとか。

いつ襲われるかわからないキリンは、おちおち長時間寝ていられなくて・・・
心臓が疲れにくい構造になったらしい。
加えて、あの長い首の上にある心臓へ血液を送るために、脳の直前に血液をためておく場所もある。

キリンに次いで睡眠時間が短いのは・・・の1時間、象の3時間といったところ。
人間と同じく8時間程度の睡眠をとるのは・・・ウサギ、モグラ、ブタ、モルモット。

一方、最も睡眠時間が長いのは・・・案の定、ナマケモノ。
1日に平均20時間は寝たままで過ごす。

動物園のパンダはいつ見ても寝てばかりいるように見える。
実際、1日に14時間は寝ているらしいが、これが野生の場合には5時間くらいしか眠らない。

その差は主食の笹にある。
野生のパンダの場合には笹を採るのに1日14時間も費やさなければならない。
動物園では、もちろんエサを採る必要はないし、笹のほかトウモロコシなどバリエーションも豊富だ。
だから、空いた時間は寝るしかないというワケ。

そういえば昔、黒澤明の映画で、こんなタイトルのがあったな。
『悪い奴ほど、よく眠る』


参考資料:「時間の不思議」博学こだわり倶楽部=編 青春出版社=刊