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Episode No.232(990525):体力のあるうちに走れ!

私は競馬というものを一度もやったことがない。
しかし、井崎脩五郎という競馬評論家がいることくらいは知っている。
よくテレビで見る、あのサンダーバードの運転手、パーカーのような・・・。

その井崎脩五郎の言葉にこんなのがある。

「競走馬というのは、あんまり頭が良すぎるとダメだ。少し良いくらいがいい。頭の良い馬は、戦況を自分で判断し、レースを途中で投げ出してしまう」

人間もまるで同じ・・・だ。

頭の善し悪しは、なかなか比較できるものではない。
但し、経験の長さ・・・つまり、年齢ならどちらが上かはすぐわかる。

「忘却の早さと、何ごとも重大視しない情感の浅さこそ、人間最初の老いの兆し」

と言ったのは高まる情熱を抑えきれずに、45歳でこの世を自主的に去った
三島由紀夫

猪突猛進・・・というのも、ちょっと厄介な話だが、若い時には考え過ぎず、それくらいの行動力があって、ちょうどいいのかもしれない。
どうせ一生懸命考えたところで、つたない知識と経験の中から、本当の答えが見つかるはずもない。

それに学生時代ならいざ知らず、社会に出て仕事をはじめると、猪突猛進しようと思っても、なかなかできるものではない。
周囲が決して、それを許さない。
いい意味でのブレーキとして許さない場合もあれば、悪意をもって制止されることもある。

頭が悪すぎて、決められたコースを走れないのでは論外。
決められたコース・・・という言葉は私も嫌いだけれど、本来のコースを知らなければ、ショートカットもできない・・・じゃないか?!


参考資料:「名言大語録」今泉正顕=著 三笠書房=刊 ほか

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