Episode No.551(20000602):大人になれない奴 「敵は本能寺にあり!」 ・・・と、明智光秀が家臣に号令を下したのが、今から418年前の今日。 1582年6月2日未明のコトだった。 つまり今日は、天下統一の夢を目前で絶たれた織田信長の命日だ。 「人生わずか50年」と『敦盛』を好んで歌い舞った信長が、49歳で自刃したのは有名な話。 今からみれば確かに短い人生だったようにも思えるが・・・。 信長が父、信秀の跡を継いだのは、わずか18歳の頃だから、家長として30年以上活躍していたコトになる。 ちょっと前、某サイトの掲示板に、こんなコトが書かれていた。 「昔の人は寿命も短かったけど、その分、早くオトナになった。今はその逆」 私もまったくその通りだと思った。 確かに世の中は複雑になって、オトナになるまでに覚えなければならないコトは増えたけれど・・・。 業種にもよるとは思うけど、学校で教わった知識なんて、そんなにみんな活用しているのかな? 本当は仕事に就いてから覚えなければならないコトの方が山ほどある・・・と思うし。 自分が歳をとってきたせいもあるんだろうけれど・・・。 ハタチの人を見ても、全然オトナには思えない。 仕事をしてても、実際、一人前扱いしてもらえるのは・・・30くらいからだったかなぁ。 私が20代のはじめの頃・・・こんなタイトルの自主製作映画を作ったコトがある。 『大人になれない奴 FREE TIME KEEPER』 ダラダラと留年生活を過ごすプラモデル好きの主人公が、就職して見違えるほどの厚化粧をした高校時代の女友達に再会してショックを受けるという・・・20分くらいの8ミリフイルムで撮ったサイレント作品。 彼女は彼女で昔と変わらない主人公に懐かしさとショックを覚えるんだけど、主人公は結局、大学に戻っていくという・・・チャップリンのサイレント映画を真似て作ったけど、根はクライ話だった。 今もこの映画を撮った時の思いはシッカリと残っている。 もしも今、同じテーマで何か作ったら・・・もっともっとクライ話になってしまいそうな気もするけど。 オトナが良くて子供はダメ・・・なんて全然思ってはいない。 でも子供のままで生きていけるワケもない。 この映画のチラシには、こんなコピーを書いた。 「大人になることの難しさ。子供でいることの大切さ」 自分自身に子供がいる歳になっても・・・いまだに、ちょっと考えちゃうな。 やっぱり私が目指すのは・・・。 知恵も金もある寅さん、だな。
参考資料:「今日は何の日」PHP研究所=刊 ほか
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