この生きた時代も生まれた土地も違う2人には、
その人生において大きな共通点が見受けられる。
どことなく…顔も似てるけど、ね。
まず最初の共通点…
これは言うまでもなく、
世界中に知られ、
今なお読まれ、上演され続けている
偉大な作家であること。
次に…
もともと俳優を目指していた、ということ。
共に俳優としては認めてもらえず、
やむを得ず詩や物語を書き始め、
やがて作家として頭角を現すことになる。
歌舞伎役者の家に生まれるようなことがない限り、
生まれた時から
将来の職業が決まっているようなことは、まずない。
故に自分が将来やりたいことを、
いろいろ夢みたりするわけだけど…
いつの時代にあっても憧れの職業というものは、
自分の勝手な夢や思い込みによって作られたもので、
若者特有の感性として
自分の才能を錯覚していたり…。
あるいは、
本当は自分が思い描いていたような都合のいい職業など
実は存在していなかったりするもの。
だからといって夢をみることが悪いことだとは言わない。
いいとか、悪いとか言う前に自分の力など顧みず
…つい描いてしまうのが夢だし、ね。
映画監督・黒澤明は
画家になりたかったというし…
カーネル・サンダースは、
自分のレストランを続けたかっただろう。
最初に描いた夢や就いた職業は…
それまでの自分がまだ知らなかった
天職への足かがりとしてみるのが
振り返って見れば現実的な話で、
最初に描いた夢が実現できないからといって、
悲観したり、絶望したりすることなど一切ないのだ。
【敬称略】
─明日につづく。
