Episode No.2963(20080226)
担う

去年の「ロッキー6」、「ダイハード4.0」に続いて
今年は「インディー・ジョーンズ」が帰ってくる。

「〜3・最後の聖戦」から19年ぶり。
主演のハリソン・フォードも65歳になった。

が、予告編を見る限り、
アクションも昔のまま・・・

前作でインディの父親役を演じた
初代007、ショーン・コネリーは
意外にも前作の時は58〜9歳。

今年のインディは、
実は前作の父親以上の年齢ということになる。

名優・・・の条件とは何か?

ひと言でいうなら
・・・人をだますのが旨い人、だろう。
もちろん、いい意味で、ね。

ジャッキー・チェンなんて
50代半ばになっても、まだ初々しい独身役だ。
自然にしているだけでは
決してそうはいかないだろう。

何よりスゴイと思うのは・・・
何度も繰り返しリハーサルしたセリフにもかかわらず、
たった今、思いついたように喋ることができること。

渥美清寅さんを見ていると、
そのセリフを聞いて思わず
「バカだね〜」と言いたくなってしまうよ、ね。

当然・・・本当のバカにはできない芸当だ。

普通、頭がいい人と言うと・・・
記憶力のいい人、と思いがち。

むろんセリフを覚えるために
記憶力は必須だろうけれど・・・
準備されたように感じられる言葉は
・・・決して人を惹きつけない。

今、目の前で起こっている
新しい出来事こそが人を釘付けにする。
予定されたことをいくら並べられても
自分とは関係のないことのようで・・・
かえって、うっとおしく思っちゃう、じゃない?

若く見えるように体を鍛えるのも、
役に入れ込んで、今思いついたように喋るのも、
付け焼き刃の準備ではなく、日頃の訓練の賜

俳優でなくても担うべき役割はある。
担うつめの訓練ができていなければ
・・・大人として素人ってことになっちゃう、ね。