Episode No.1343(20021213)
苦労を喜びに変えられるか?

「地域に迷惑をかけながら
 製品をつくならければならない企業だったら
 すぐに廃業すべきだ」
・・・本田宗一郎

カリスマの死後も
伝承され続けるスピリッツを活かし
毎年のように業績記録を更新しているホンダ。

だけど、ホンダだって
最初から大規模な工場を建てる
企業だったわけじゃない。

企業もしょせんは人の集まり。
個人に置き換えても同じことが言える。

何かを思いついた時・・・
それを実行すると
誰が喜び、誰が悲しむことになるのか。

やりたいこと、と言うレベルは
思いつきの段階だけど・・・
すべきことかどうかは
周囲への影響を考えながら
決定しなければならない。

そのアイデアを実行することで
喜ぶ人、助かる人が一人でも多い方がいい。
逆に・・・
悲しむ人が一人でもいることは
実行すべきではないし、
無理に実行しても決して長続きはしない。

まわりが喜んでくれたとしても・・・
自分が無理をしていたら
やっぱりこれも続かない。

まわりが喜んでくれることで
自分も喜ぶことができる。
・・・そういうところまで
自分を持っていけないと
できないことは、たくさんある。

借金はよくない・・・と言う人があるが
借金をすることで望んでいるものを手に入れ、
喜ぶ本人とその家族がいる一方・・・
金利を稼ぐことで食べている人がいる。

借金を返していくのも・・・
喜びのひとつ、と思えないと
とても借金などはできない、な。


参考資料:「本田宗一郎語録」本田宗一郎研究会=編 小学館文庫=刊