Episode No.922(20010809):時代が求める人になろう!

このところ江戸時代の話を比較的多くしてるけど・・・
よく思うのは「近代」なんて、まだ徳川300年に遠くおよばないなぁ、ってコト。

確かに・・・
いろんな道具が日進月歩でよくなって
江戸時代の何十倍、何百倍も便利になっていることは確かだけど
人間の本質は、そう変わるモンじゃない。
昨日、紹介したシーザーの言葉だって・・・何千年前に言われたコトだしね。

かえって・・・
いろんな意味で急激に便利になった分、
人間の本質がおかしなコトになってるのも否めない。

だから昔に戻ろう・・・なんて言わない。
生まれる時代を選ぶことなんか誰にもできないんだし・・・
ないモノねだりをしても、はじまらないからね。

さて・・・
今からちょうど130年前の明治4=1871年8月9日。
この日から日本国民に、あることが認められた。

散髪の自由・・・つまり、チョンマゲを落としてもいいことになったのだ。

別に明治維新になったと同時に
チョンマゲをやめたワケじゃなかったんだね。

ところが・・・
この頃になると各地に散髪屋ができていたにもかかわらず
許可が下りても、まだマゲを捨てる者は少なかった。

結局、国民がこぞってマゲを落としたのは・・・
2年後の明治6=1873年3月になってから。

明治天皇が散髪をしたので、ようやくそれに従った・・・というワケ。

と、いうことは・・・
明治天皇自身、マゲを落とす許可は出したものの
まだ2年間はチョンマゲのままだったというコトだ。

しかし・・・
そもそも、どうしてマゲを結うことになったのか?
マゲを結うこと自体、規則で決められていたのか?
そのヘンは、よくわからない。

習慣を変えるのは、なかなか難しい。
強引に変えられるのがイヤなら・・・
自主的に変えるしかないよ、ね。


参考資料:「歴史の意外なネタ366日」中江克己=著 PHP文庫=刊