Episode No.090:英雄、色を好む
日本の初代総理大臣といえば伊藤博文。
夏目漱石が千円札になる前には、馴染みの"顔"だったが、最近はお会いする機会もまずなくなった。
初代総理大臣というと、明治が始まってすぐに政治を動かしていたようにも思えるが、そうではない。
日本に内閣制度が出来上がったのは1885年の暮れだから、伊藤博文が政治のトップに立ったのは、明治維新から20年近くも後のことである。
さて、この伊藤博文、何しろ思い立ったことは、その場で実行しないと気がすまない人だったらしい。
それだけに政治家としては頼もしい人だっただろうが、忘年会というパーティーを思い立ち、アメリカに向かう船上で大酒をくらい、ふざけて自分の髭を切ってみたりしたこともある茶目っ気たっぷりの人物だったという話も残っている。
そのうえ、大の女好きだった。
ある日、吉原に出向いた伊藤博文は帰りがけ馬車に乗ろうとしたところで、見送りに出てきた"おきん"という芸者を見初めた。
ここからの行動の早さには目をみはるものがある。早速、伊藤博文は"おきん"を馬車に連れ込んで、そのまま一晩中、馬車を走らせ続けた。吉原の帰りだというのに、何と元気のいい・・・!!
翌朝、吉原に帰った"おきん"は、狭い馬車の中で何とも苦しかった・・・と周囲にもらしたという。
これが日本初のカーセックスといわれている。
伊藤博文の女好きは、時の明治天皇の耳にも入り、天皇から直々に「いいかげんにしろよ」と注意されたというから筋金入りだ。
クリントン大統領が聞いたら何と言うか・・・??
アメリカ大統領といえば、子供たちのアイドルになった大統領の話というのがある。
明日は、そんな"子供にもできる"話を載せよう。 |