Episode No.918(20010804):愛妻家の集い

先日、珍しくお得意さんたちと軽く飲んだ。

30代、40代・・・そしてついこの間、50代に突入したリッパな大人たちだが・・・
語り合ってる内容は・・・20代の若者にも負けないバカ話。
そこが・・・いいんだけどね。

以前にも、このメンバーでは「純愛」について熱く語り合ったことがある。

中では一番若い私でさえ、今年結婚10周年。
先輩たちにとって・・・女房は、すでに「戦友」になっているようだ。

「戦友」は「戦友」として・・・
まだまだ元気のいい男たちが集まれば
どこまでが聞いた話で、どこからが実体験なのかよくわからない女性の話題も出てくる。

吉行淳之介が『浮気のすすめ』という本に、こんなことを書いている。

「恋というものは、不安定な状態に置かれていると燃え、
 安定した状態が続くと崩壊する構造をもっている」

仕事や家庭に「安定」を求めながら・・・
「不安定」なモノに魅力を感じる男は、やっぱりバカなのか?

最もソツのない男より、少々バカみたいな男の方が魅力的かも知れない・・・
男だけでなく、女だって・・・そうかもね。

よほど嫌いなタイプでもない限り・・・
少々、心配な相手の方が、より心を揺り動かされるもんだ。

ただ、頼りないまま「戦友」になったのでは・・・全滅の危機もあるけどね。

浮気に魅力があるとすれば・・・
それは無責任でいられる、というところなんだろな。

副業が金にならなくても別に痛手はないけど・・・
本業で儲からなくなったら・・・ダメでしたじゃ済まないし。

いつも責任重大な仕事をしているメンバーだからこそ・・・
酒を飲むと、こんな無責任な話に花を咲かせて喜んでいるんだと思う。

本気で浮気を考えるような思い詰めた人は・・・
決して人前で大笑いしながら、こんなこと喋らないだろうな。

飲んで、笑って、家族が待つ家に帰る。
そして、また次の日は仕事に頑張る。
愚痴が出ないだけ、かなり健康的だな・・・庶民としては。

「結婚を成功させるには、何回も恋に落ちなきゃ。
 それもいつも同じ人にね」・・・ミニヨン・マクローラン

きっと、このメンバーはうちに帰ってから
みんな、どんな人たちと、どんな話をしながら飲んできたのか・・・
カミさんに話てると思うよ。


参考資料:「心を強くする名言」堂門冬二=監修 成美文庫=刊