Episode No.455(000210):不倫の法則
「要するにセックスは
悪いことをしているという思いがある時に
最高に楽しむことができるのである」
シャルル・ボードレールの言葉で始まるこの本のタイトルはズバリ『不倫の法則』。
私にとって、いわゆる不倫はまったく想像の世界。
だから、時にはこんな本を参考にして、いろいろイメージをふくらませてみたりする。
アダムとイブが禁断の林檎を食べたのは何故か?
それは、禁じられていたからだ・・・って言葉もどこかで読んだ気がする。
ようするに人間の思考はゲーテに言わせれば
「できるけど、したくない。したいけど、できない」
という傾向にあることだけは確かだ。
日常生活の中に"しがらみ"があればあるほど・・・。
日常生活から抜け出して"非日常"の中に自分を解放したくなるのも道理。
その"非日常性"を演出するために、ディズニーランドでは中から外の景色がまったく見えないよう、設計に工夫を凝らして成功している。
『不倫の法則』のページをパラパラとめくって・・・。
もうひとつ、目にとまったのが、こんな言葉。
「結婚がなければ不倫もない」・・・なるほど、そりゃそうだ。
逃げだしたいくらい必死にやっているコトがなれけば・・・別な場所で楽しむコトすらできやしない。
少々、カッコつけて言わせてもらえば、私にとっての"非日常"は未来をイメージすること。
それも、かなり具体的に・・・その時、自分はどんな服装でポケットには何が入っているかまで。
ごく近い将来をイメージするコトは言い換えれば"計画"だが・・・。
自分をとりまく環境がどうなるのかわからない5年先、10年先を具体的に計画しようとしても無理がある。
でも、それを具体的にイメージするコトは充分"非日常"を楽しむコトになる。
実に経済的・・・しかも、そのイメージが良ければいいほど、"日常"も頑張り甲斐がある。
「したいけど、できない」コトを現実に「やる」ためのコツのような気もするな。
職業不倫に忙しい私としては、ホンモノの不倫に対する価値観というか優先順位は、かなり下。
だって・・・自分しか楽しめないモノなんて楽しくない・・・そんな感じ。