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Episode No.705(20001129):腹が減っては・・・

どうも月末が近くなると、このページの中味が薄くなっちゃうな・・・イカン、イカン。

結局、今日もバタバタしてて、ろくに調べモノをしている時間もなかったんだけど
かといって・・・
夕べみた、壇ふみと屋形船に乗ってマンハッタンの夜景を眺めた夢の話をしても仕方ないし・・・

少しは意味のある話をしよう、と思う。

こうしてバタバタ仕事をしているのは何のためか・・・といえば、やっぱり金のためだ。
何だかんだ言っても、食べていかなきゃなんないし、食べさせていかなきゃなんない。

先日お会いするコトができた某女流脚本家の方は、こんなコトをおっしゃっていた。

「何だかんだ言っても男の人は大変よね。
 女の人だったら、思いきって自己実現に頑張ればいいんだけど・・・
 男の人は、家庭とか抱えながら頑張らなきゃならないんですものね」

実にジ〜ンと来る、お言葉。
もちろん女性にだって抱えるモノは多いだろうけれど・・・
家庭を持った男が新しいコトをはじめようとするには、やっぱり相当の覚悟がいる。

自分が覚悟すれば済むんだったら、いくらでもするけれど・・・
女房、子供に覚悟を強要するコトはできないし、そんなコトするのはカッコ悪いと思ってる。

カッコを気にしていたら新しいコトは、できないなんて考えもあるかも知れないけど・・・
そもそも何かに挑戦しようってコト自体が、カッコつけてるコトだからね。
どうせカッコつけるなら、中途半端はイヤだよ。

それがどんなに意味のあるチャレンジだとしても、毎月生活費を稼ぎ出さないコトには一歩も進めない。

デジタル放送もはじまるし・・・放送業界の門は広がったと聞く。
でも一方で、新しいメディアには、これまで通りの制作費はなかなかかけられないから・・・
制作の単価は、かなり安いらしい。

ギャラの高いベテランに仕事が頼みにくくなった分、新人が出ていく機会は増えたものの・・・
デビューしたからと言って、とても食べてはいけないというのが現状。

これは放送業界に限ったコトではなく、出版業界も、実は広告業界も同じ。
制作単価が切りつめられた分、数をこなさないと、これまで通りの実入りはとても期待できない。

考えてみれば当たり前の話なんだよね。
メディアが増えたからと言って、日本の人口が増えたワケじゃないんだから。

いろいろ聞いてみると・・・
同じ時代を生きる苦労は、どんな仕事でも変わらないのだと、つくづく思う。

よく、日本の大学とアメリカの大学を比べると・・・
日本は一度入ってしまえば後は楽勝だけど、アメリカは出るのが難しいって聞くよね。

日本の産業構造自体・・・アメリカの大学のように実力主義へ変わって来ているんだと思う。

憧れの学校や業界に入れたコトはゴールではなく、間違いなくスタート。
入れたからと言って続けられるかどうかは、まったく別問題だろう。

あんまり腹が減りすぎて、思考能力が低下し・・・
とにかく言われたコトをこなして金をもらうのが先決という風になると・・・
行き着く先は、良くてスタジオ・ミュージシャン

何か新しいコトに本気で挑戦しようと思ったら、それこそ資格のひとつでも持って・・・
いざという時、食うに困らないくらいでないと自己実現は不可能なのかも知れない。
手塚治虫が医学博士になったのだって・・・
自分の一番身近にいる味方である家族を安心させるという気持ちがあったんじゃないかな?!

無論、私は闇雲に自分の夢ばかりを追える立場にはない。
でも、やりたいコトは何でもやってみたい。

そこで、今日も・・・バタバタバタ・・・


参考資料:昼ドラの女王