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Episode No.684(20001104):やっぱりアンデンティティ

連休中日・・・でも、今日は仕事。

近くのオモチャ屋では、もうクリスマス・グッズが店頭を飾っていた。
こういうの見ると・・・何だかアセるよなぁ。

そういえば、今年のクリスマスあたりに関東地方に大地震が起きるっていう予言があるとか。
関東大震災は9月1日だったけど・・・寒くなってから家で寝られなくなるのもイヤだなぁ。
もちろん両方イヤだけど・・・でも、いつか来るんだよなぁ。

今から146年前の安政元年=1854年の11月4日早朝。
東海道一帯を推定マグニチュード8.4の大地震が襲った。
津波や火災で1万人以上を死者を出したという。

つい先日、話の成り行きで地震の話をしたら・・・
「えーっ? そんなに地震コワイんですかぁ?」って優秀なる某新人シナリオライターに笑われたけど
コワイっていうより、とにかくイヤなんだよね、考えるだけでも。

正直言って、自分ひとりなら、何としてでも生き延びる自信はないコトはない。
でも、シャープの創始者、早川徳次のように家族も会社も失ったらと考えると、いても立ってもいられない。
だから、ことあるごとに非常用品を買いまくってしまう。

何に"疑問"を感じるか・・・と同じで
何に"怖さ"を感じるか・・・っていうところも"アイデンティティ"の形成に通じるかな?!

今週は何だか取り憑かれたように"アイデンティティ"ばっかり言ってるけど・・・
どうせだから、週の最後もそれに関連した思いを綴ってしまおう。

"アイデンティティ"とは日本語でいえば"自己同一性"。
ほかとは異なる、そのモノしか持ち合わせないもののコトだ。

簡単に"個性"と言って言えないコトもない。
ただ、あんちょこに"個性"と言ってしまうと・・・
何だか人と違ったコトをしている"変わり者"的なイメージも含まれるような気もしないではない。

私が"アイデンティティ"に感じるのは、他人と同じ格好や努力をしていても違う光を放つ何か・・・だ。
無論、本来の意味の"個性"もそうであるべきだと思うけれど・・・。

"個性"っていうのは本来、生まれながらにしてモノだからね、努力しなくても。
"アイデンティティ"の構築のために努力がないと見えてこないモンだと感じる。

世間にもまれてもいないで、自己を確立したつもりでいても・・・それは、あくまでも"つもり"。
戦っていない人間が敗れるはずはないしね。

それから、よく勘違いしそうなのが"アイデンティティ"と"存在理由"。
"存在理由"も確かに、その集団の中で、その人にしかできないコトがあるから生まれるんだけれど・・・
もっと上手くこなす人が出現してしまったら、いとも簡単に役目を終える場合だってある。

"アイデンティティ"は、とって代われないモノでなければならない。

テクニックは努力と訓練次第で手に入れるコトはできる。
しかし"アイデンティティ"は伝えてもらうコトはできても教わるコトは決してできない。

そういえば山田康夫が亡くなって・・・
ルパン三世の声をものまねの栗田貫一が演るコトになった時・・・クリカンは
「ボクが演っているのは山田さんの真似。
 だから見本がなくなったら演る自信がない」
と、ずい分悩んだって話を何かで読んだコトがあるな。

"アイデンティティ"なんて言うと何だか高尚に聞こえなくもないけれど・・・
要は「どんなアドリブがきくか」っていうコトじゃないかな?

で、やっぱりそれは・・・普段、何をどう見て、どう考えてるかっていうコトで決まるよ、ね。

私の場合・・・アドリブの訓練は、毎日のBBSでやらしてもらってマス。


参考資料:「歴史の意外なネタ366日」中江克己=著 PHP文庫=刊