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Episode No.032

日比谷高校・野球部出身。

直球にスピードがなければ、どんなにすばらしい変化球も生きてこないという野球の常識を知った彼は、それをそのまま自分の人生に当てはめることにした。

早稲田大学英文科を中退して、全力投球をはじめたのは演劇の道。
尊敬するエノケン(榎本健一)に少しでも近づこうを芸を磨いた。

芸事は手とり足とり教わるものじゃない。盗みとるものだ・・・というの昔ながらの頑固な芸人魂の持ち主である彼が"盗み"を本業とする怪盗の役をもらったのは38歳の頃。

ある日、スタジオでの仕事がひと段落すると、隣のスタジオからぞろぞろと数人の男たちが彼を訪ねてきた。

よく見れば、それは当時最高の人気を博していたドリフターズのメンバー。
あっけにとられている共演者を後目に彼はドリフの面々に声をかける。
「よう、お前たち頑張ってるか? おい」
一世を風靡したドリフターズのデビュー当時に、演技指導をしていたのは、実は彼だった。

声優は役者の一部。
彼の元を訪れる若い人に「声優をめざすな。役者をめざせ。演技は全身はするものだ」と繰り返し説いていた男、山田康雄。

彼が"ルパン三世"を演じた時間は、人生の5分の2に過ぎない。


参考文献:「山田康雄メモリアル」かきあげこ=編 徳間書店=刊

ウォルト・ディズニー・ワールド・オン・アイス「トイ・ストーリー」を観て来ました。ご存知の方も多いかもしれませんが、毎年行われているこのショーは、ディズニー映画を主題としたミュージカルで、演じられるのは氷の上。もちろんヌイグルミの中にはプロのスケーターたちが入っています。

芝居をするだけでも大変だろうに、オリンピックでも見ているような華麗な技の連続には圧倒させられました。それも、また、いとも簡単にやってるように見せるんですよね。

今日の話に登場した山田康雄さんも受け取った台本をあたかも今思いついたように読んだと言いますから、プロフェッショナルって、やっぱりスゴイなぁと関心します。

ちなみに来年のワールド・オン・アイスは「ポカホンタス」だそうです

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