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家電メーカーとして躍進を続けている『シャープ』にまつわるお話。

シャープの前身、早川金属工業研究所が設立されたのは、大正元年、1912年のこと。

創業者・早川徳次は2歳で養子に出され、9歳にして女性の髪を飾るかんざしや精巧な金属製品を加工する錺職(かざりしょく)の見習いとして住み込みで腕を磨いた苦労人だった。

19歳にして事業を起こした早川は、その後、金属加工を腕を生かして洋服のベルトを止める独自のバックルなど、数々の発明品を生んで大成功する。

しかし、関東大震災で不幸にも妻子や家屋敷、工場を失い、再びゼロからの再出発を余儀なくされる。震災後に手がけたのがラジオ受像機などの家電品で、これが今日の家電メーカー『シャープ』となった。

ところで、この『シャープ』という名称は、いったいどこから付けられたものか、ご存知だろうか?

それは、早川徳次が震災前に発明した、ある商品の名に由来している。
世界的にヒットしたこの商品、あなたもきっと1本くらいはお持ちだろう。
そう! シャープペンシルである。


参考文献:「珍ネーミング笑っちゃう辞典」モノマニア倶楽部=編 ワニ文庫=刊
     「シャープ・ヒストリー」http://www.sharp.co.jp/sc/gaiyou/history/index.html

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