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Episode No.493:情報化時代の共存共栄

インターネットの普及が加速して・・・。
便利な面ばかりでなく、ネット犯罪やらホームページ荒らしやら、これまでになかった問題も増えている。

中でも
デジタル技術の向上によって問題が大きくなっているのが著作権。

画像に関して言えば、ホームページに掲載されている画像は解像度が低いので、印刷用のデータとしては粗くて使えない。
ただし、ホームページのデータとして転用するコトは問題なくできてしまう。

先日、漫画についてはデジタル・ネットワーク時代に向けて、
松本零士が中心となって著作権保護の協会を発足させた・・・というニュースもあった。

動画については、インターネットでは、まだまだだが・・・これも時間の問題だろう。
デジタル・ビデオを使うと、ほとんど劣化のない複製が作れてしまうというコトで・・・。
デジタル・ビデオ機器は画質の問題より、むしろ著作権保護の問題で新製品の開発が遅れている感もある。

インターネットで配信されるテキスト原稿についてはご承知の通り、ブラウザからコピー&ペースト、さらに加工するなんてのは朝飯前。

そこで作品の著作権を守るという目的もあって開発されたのが
PDFファイル
ダウンロードは容易にできても基本的に文章をテキストとしてコピー&ペーストすることはできない仕組み。
とは言え、キチンと読めるワケだから、PDFをプリントアウトして入力し直してしまえば・・・複製は、できちゃうよね。

最後に音楽著作権。

音楽CDやCD-ROMにしても、CD-Rを使えば複製はたやすい。
ブランクCD-Rも発売当初は1枚3,000円くらいはして「複製するくらいならCD買った方が安い」状態だったけど、今や1枚200〜300円の時代。
ウチの近所のレンタルショップでは、ご丁寧にパソコンなしでCD-Rが焼ける機械までいっしょに貸し出している始末だという話は前にもしたけど・・・。

MP3の登場で、CD並みの高音質データがネット配信できるようになって、音楽著作権保護の問題は目に見えて大きくなっている。

実は毎週、日曜日に掲載していた
オリジナル・ドラマにテーマソングもつけてみようと思って・・・。
音楽業界で働く知人を通して、音楽著作権のコトについていろいろ調べてみた。

現時点での結果は、ホームページ上で配信する音楽について明確な規定はない。
もちろん、規定がないからフリーというワケではなく、正式にやる場合には申請手続きは必要だが・・・案外、手続きは簡単だ。

現在のところ音楽著作権協会ではデータ配信とは言っても、通信カラオケの対応に追われている・・・といった感じ。

そもそも著作権を侵して、それが発覚すると・・・どうなるのか?

それが営利目的であれば、売上げの何%をよこせ・・・というコトになる。
しかし
ホームページの場合、難しいのはそのほとんどが営利目的ではないという点だ。

MA3で有名なミュージシャンの曲を流して捕まった高校生がいたけれど、この場合は営業妨害になる。
あと考えられるのは、名誉毀損というコトだけど・・・これも、解釈はかなりあいまい。

音楽業界で働く知人の話によれば、ホームページ上での音楽の取り扱いが明確になっていないコトで、今一番困っているのは・・・アーチスト自身だと言う。
自分のホームページで自分の音楽を流せるのか流せないのかすらハッキリしない・・・というコトで。

そういえば以前、音楽著作権協会に対して「
浪曲のCDの著作権はどうなるのか」メールで質問したコトがあるけれど・・・いまだに返事はない、な。

だからと言って「勝手にやっちゃえ〜」でいいとは決して思わない。
むしろ、個人がインターネットを通じて情報を発信できる時代になったからこそ、音楽著作権協会にも今までのように法人相手だけでなく、個人相手の窓口も作ってキチンと対応してほしい。

そのためには、個人も面倒がらずに正々堂々と著作権協会のドアを叩く必要がある・・・と思うな。


参考資料:信頼できる情報筋

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