年に何度か、
海外からのお客さんと会食することがある。
日本語以外、語学は苦手中の苦手だが、
酒が呑める相手となら、
日本人であろうと、アメリカ人であろうと、
ドイツ人であろうと、中国人であろうと、
…基本的には変わらない。
ただ、日本人同士なら共通の話題は多いけど、
相手が外国人となると、そうはいかない。
最初のうちは食べ物の話が定番だけど、
よほどのグルメか、料理を作るのが好きでもないと、
そうそう雄弁にも語ることできないし…
昔は箸の使い方を教えたりして
結構盛り上がったものだが、
日本相手に商売をするような外国人たちは、
今や日本の若者たちより、上手に箸を使う。
ビジネスで日本に来ている外国人が
国際的な政治の話や、国民性の話をはじめたら
…酔ってきた証拠だろう。
彼らの本音はストレートだ。
先日会った香港在住のアメリカ人は、
アメリカと中国の戦争は避けられないだろう
…と言った。
いかにも温厚そうな人の口から
WARという言葉が出たのには少し驚いた。
何とも物騒な話だけれど、
二国間の狭間で生きる人が
静かな口調で話したことに
説得力を感じずにはいられなかった。
考えてみれば、天災と同様、
テロや戦争だって、
個人の力だけで避けることはできないんだよな。
無論、テロや戦争が人災である以上、
ひとり一人の気の持って行きようで
世の中の歴史は大きく変わるとは信じたい。
けれども、交通事故ですら
容易に無くせないのが現実ではある。
大地震がいつか来ることは
頭では理解したつもりになっている一方で、
自分が生きているうちにはないだろう
…を高をくくっているところはあった。
しかし、想像以上の大震災はやって来たし、
また何時、もっと身近で起こるかしれない。
ひょっとしたら戦争も…
まさか、起きるはずないと
…信じてはいたいけれど、ね。
今も本当は起きているんだ。世界の何処かで。
まさかって思うようなものが、実は現実。
私を含め、平和ボケした多くの日本人にとって、
現実ほど、非現実的なものはないよな。
そんな思いを胸に、今日という現実を生きる。
だから…人生、日々更新。