Episode No.966(20010929):一秒先にある危機

交通事故を目撃した。

ちょうど事務所の扉を出た時・・・
向かい側の斜線を走る中型バイクを何気なく目で追っていたら
それがそのまま進行方向にいた乗用車に追突していった。

追突された乗用車は1,000ccクラスの小型車で運転手は主婦だった。
おそらく、道沿いのスーパーの駐車場に入るため、急にスピードをゆるめたんだろう。
この道では、よく見かける光景で・・・
急ブレーキをかけた車の後続車が、しょっちゅうクラクションを鳴らしている。

主婦の乗用車の後部は大きくヘコみ・・・バイクは当然、転倒。
バイクの運転手は若い男性。
その場に倒れ込んだ後、自ら歩道の方へ歩いて・・・
しばらくの間、ガードレールを両手でつかんだまま
何かを必死に耐えているようだった。

私自身、車を運転していて事故に遭ったことは何度もある。

信号が青に変わって走り出したとたん、
赤信号を突っ込んできた車に横から当てられたり・・・。
首都高で前を横切る車を避けてブレーキを踏んだら、
後ろから突っ込まれたり・・・。
正面衝突もやったし、踏切に突っ込んだこともある。

でも・・・
行政処分を受けて、免停になったのは
駐車禁止の累積だけだけど、ね。

同じく、何度も事故に遭っている知人に目撃した事故の話をした。

知人いわく・・・「そりゃ、8:2か、9:1で主婦の負けだな」。
彼は大型バイクの免許も持っていて・・・バイク事故のベテランでもある。

歩行者と車なら、間違いなく車の方がに過失責任が問われる。
同じように、バイクと車でも、車の方が悪いのが通例。

乗用車の主婦にしてみれば、バイクの前方不注意。
バイクの若者にしてみれば乗用車の後方不注意。

どちらもが・・・「自分が被害者」だと思っているに違いない。

しかし、今回はバイクと車だから・・・一般的には車の方が分が悪い。
もしも、バイクが大型トラックだったら・・・
主婦の車は跡形もなくなってると思うけどね。
そうしたら・・・今度は大型トラックが悪者扱いになるんだろうけど。

いずれにしても、この事故を避けるために必要だったのは
スピードを出し過ぎないことと、車間距離をとること・・・だな。

主婦の車だって、急停止しなきゃならないほど飛ばしてたワケだし・・・
バイクだって車間をとっていれば避けられたかも知れない。

そして・・・
「自分だけが被害者」だと思いこんでいるうちは
争いごとは避けられない。


参考資料:キキーッ、ガッチャン!!