Episode No.4245(20120330)[徒然]Others

脇役あっての主役
The leading role who cannot live without supporting roles.
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だいぶ暖かくなってきたとみえて、
毎朝、通勤途中に拝むことができる富士山も、
日が高くなるとともに姿を隠してしまう。

寒くて空気が澄んでないと見えないんだよな。

寒い季節より、暑いくらいの方が好きだけど、
富士山がよく見えるという点では冬の空がいい。

神奈川県は、横浜や湘南、小田原があるから、
海のイメージが強いと思うけれど…結構、山坂も多い。

そういえば、廃藩置県が行われた当時、
伊豆半島の伊東あたりまでは、
静岡県ではなく神奈川県で…
逆に足柄は静岡県だった。
その後、伊東と足柄を交換して
現在のカタチになったという話を
…どこかで読んだ覚えがあるな。

ところで遠くの山の色は薄く見えて、
近づくほど色濃くなって見えるのは、
山と自分との間にある空気の厚みのせいだよね。

空気によって光が屈折するから、そう見える。

絵画を見ていて「巧いな」と思うのは、
この光がよく描けている作品。

光自体は透明で、
直接描こうにも描くことは困難だけど、
光を受けている物や影を描くことで、
あたかもそこに光が差していることがわかる。

水墨画の滝や雪の絵で、
肝心の水しぶきや雪は実際に描かれていないのに、
あるように見えるのと同じだね。

富士山だって、雪の部分は何も描かずに、
空を描くことで雪化粧した富士山だとわかるものな。

描きたいものの周囲こそ、ジックリ観察して
リアルに描けるようにしないと、
本当に描きたいものは表現できない。

脇役がいなければ、主役は立たないってことだ。

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