Episode No.2841(20070928)
新興

先日読んだレイ・クロックの自伝の後ろには、
ソフトバンクの創始者、孫正義氏と
ユニクロの創始者、柳井正氏の
対談や寄稿文が、付録として掲載されている。

奇しくも同じ日に株式を公開した両氏は、
お互いをいい意味でライバル視している間柄。

が、一方では心強い協力者。

柳井氏はソフトバンクの社外取締役を務めていて、
携帯電話市場への参入に
真っ先に理解を示し、孫氏の肩を押したらしい。

その2人が共に尊敬しているのが、
マクドナルドの創始者、レイ・クロックだというわけ。

ソフトバンクの携帯を使う私は
ユニクロの服も好きだ。

少し前なら・・・
Appleコンビュータも好きで
SONYも好き・・・と言っていたところだが、
考えてみると
最近SONY製品はトンと買わなくなっている。

さて、
ユニクロが求めるカジュアルについて
創始者は・・・

それまでのカジュアルウェアとは
「よそいきより安いけれども
 デザインがまあまあの服」のことでした。
しかし、ユニクロが言う「カジュアル」は違います。
自分のスタイルに合った、
着こなしを楽しむ服のことです。

・・・と書いている。

それはつまり、
安いから買う・・・のではなく、
楽しいから買いたくなる服。
お金持ちにも買ってもらえるような服でなければ
ユニクロではカジュアルとは言わない。

レイ・クロックは決して
一流レストランに対抗して
マクドナルドを創ったのではない。

一流レストランにも足を運ぶような人でさえ
行きたくなるような
安くておいしいハンバーカーの店を創ったのだ。

金持ちに高いものを売ろうとする人は大勢いるが、
あえて金持ちに安いものを売ろうとする人はいない。

そういう、かつてないマーケットの構築が
・・・真に新しいもの、なんだろう、ね。

同じ土俵で新しいルールなど生まれようもない。