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Episode No.080:ライバルは自分の鏡

ジュリーとショーケン。

最近、あまりテレビでは見かけなくなってしまったが、まだまだ根強いファンが多いこの2人がライバルだと知っている人は、ボチボチ落ち着いた年齢になっていることだろう。

ジュリーこと沢田研二も今年で50歳。ショーケンこと萩原健一は47歳になった。
萩原健一より沢田研二の方が3つも年上だと知って意外に思うのは私だけだろうか?

2人が世に知られるようになったのは、今や伝説となったグループサウンズ全盛の時代。
ジュリーはタイガース、ショーケンはテンプターズの"顔"だった。
2人のライバル関係が始まったのは、この頃だ。

グループサウンズからソロ活動、そして俳優・・・と、2人のライバル関係は続く。

不思議なのは、明らかにタイプの違う2人が演じた役の中に、まったく同じ役がいくつかあるという点だ。

ひとつは原題"アメリカの悲劇"の主人公。
この"アメリカの悲劇"を下敷きとして石川達三が書いた"青春の蹉跌"は、萩原健一を主人公に映画化された。
また"アメリカの悲劇"は、本国では"陽のあたる場所"という題名で映画化されたが、その"陽のあたる場所"を日本でテレビドラマ化した際、主人公を沢田研二が演じている。確か"火曜サンペンス劇場"の第1回だったと思う。

今、ひとつは"坂本龍馬の刺客"役。
沢田研二は、やはりテレビで、武田鉄也主演の"幕末青春グラフィティ・坂本龍馬"において、龍馬の刺客を演じた。
萩原健一の場合は映画で、タイトルのそのまま"竜馬を斬った男"の主演だ。

どちらも見ればハマッている。そう考えると、2人は本当は似ているのかもしれない。
ライバルは、似ている故に正面からぶつかる・・・ものなのか?!

さて、あなたのライバルはどんな人? ライバルは自分を写す鏡かも。


参考資料:「青春の蹉跌」神代辰巳=監督 1974年作品
     「竜馬を斬った男」山下耕作=監督 1987年作品 ほか

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