Episode No.1311(20021106):芸だけでは身を助けない

テレビや雑誌に素人が登場する機会が増えたのは・・・
おそらく、メディアの多さに反比例するように
制作費が少ないので
ギャラが高い人たちは、なかなか使えないから
・・・だろうけど
なかなかどうして最近の素人さんには芸達者の人たちも多い。

とくに音楽やイラストの方面では・・・
手軽に使えるパソコンの普及によって
見た目はプロと何ら変わりのないものを作る人だって少なくない。

広告の仕事でも同じように・・・
予算の少ない仕事を「できそうな」素人さんに頼むことがある。
・・・が
そういう人に頼む度に・・・後悔することもしばしば。

自分勝手に何かを作るというならいいが・・・
目的や締め切りが決まっているのが仕事。

目的にそったことが出来ずに
締め切りを守れなくなる人たちに何人出会ったことか・・・。

そういう人たちが決まって口にする言葉がある。
いわく・・・
考えすぎて「頭が真っ白」になった。

もちろん・・・
それで本当に白髪になってしまった人など見たことはない。

一応、一生懸命考えました・・・
という精一杯の態度なんだろうけど
何も結果を提出できない人の一生懸命さなど
誰も認めてはくれない。

いかに完全主義を装っても
その仕事が改善であるか否かを最終的に判断するのは
自分ではなく・・・客だ。

自分ですべてを判断しようとしている時点で
仕事としては、もう失格なのだ。

結果を出し、また出し続けることができるのがプロ
でも・・・
それはプロになってから必要なことで
プロになるまでに必要なのは
ひょっとしたら、もっと単純な
営業力なのかもしれない。

人と会ったり、営業したりするのが苦手だから
クリエティブな仕事に・・・と思っても、そうはいかない。
芸術家にはなれても
それじゃあ、金は稼げない。

○○志望・・・と言うのは簡単。

できそうなことを金する工夫は必要だけど
それが楽な道だと思ったら大間違いだよ、ね。


参考資料:神風を頼りにしていたら負けちゃうよ