Episode No.908(20010724):真面目な人

自分が矢面に立って商売をしていると・・・
よく、ぶつかるのが・・・正しければ勝てるワケではない・・・ということ。

ハタ目には、いくら効果が期待できる企画ではあっても
クライアントの担当者が欲している内容でなければ通らない。

極端な話・・・
たいして効果は期待できない企画ではあっても
担当者の趣味に合っていれば、簡単に通ってしまうことさえある。

最も企画の有効性なんてものは・・・やってみなければ、わからない。
だから、実現できない企画は・・・
いくら効果がありそうでも、結局、何の意味もない。

自分の意見を通したい・・・とは誰もが思うもの。

他人の意見に曲げられたり、妥協したりするのは、面白くないもんだろうけど・・・
仕事となると必ずしも、そうはいかないよね。

なぜなら・・・それが仕事だから。

お金をいただくために、依頼者に喜んでもらうのが仕事であって
他人の金で自己実現をしようなんてのは、何とも虫のいい話だと思う。

だから、仕事の喜びっていうのは・・・
まず、喜んでもらうというところにあるんだな、やっぱり。

人に喜んでもらうためには、どうすればいいか?

そのためには、何か相手の目に見えるモノを提示できないとね。
つまり、考えてるだけじゃダメだってことだ。

もちろん、思いがそのまま通じる相手もいる。
でも、それは稀なこと。
たとえ、恋愛関係であったとしても・・・それは、ほんの初期の段階じゃないかな。

真面目に考えてる人より、少々ズルいくらいの人の方がモテたりする。
ズルい・・・ってわかるくらい、その人には実行力があるからなんだね。

自分は真面目だなんて・・・言葉で弁護しちゃいけないな。
自己弁護なんて・・・自分が楽をした穴埋めでしかない。

真面目とは、実行することだ」・・・夏目漱石。

余分な説明のいらない何かを成し遂げた時、
はじめて自分の意見も求められるようになるだろう。


参考資料:「心に感動を呼ぶこの名文句」大島正裕=編著 三笠書房=刊