Episode No.878(20010619):勉強した・・・つもり

思えば・・・
今は亡き小渕恵三が官房長官だった頃に
記者会見で掲げた「平成」は・・・何だか衝撃的だったな。

高度成長期と言われた時代に生まれた私は・・・
いつかは元号が変わる時を体験できる
いったい、どんなカタチで変わっていくのかを見てみたいと思っていた。

まぁ、結果はあっさりとした記者会見・・・だったんだけどね。

当時、もう制作プロダクションで働いていたから
印刷入稿直前の版下を片手に・・・
発表を見たとたん、写植屋に電話して「平成! 平成!」とまくし立てて
「平成」の文字を大急ぎで打ってもらった記憶がある。

さて・・・
今から1,356年前の今日・・・6月19日。
我が国初の元号が制定された。

・・・「大化」である。

そう、あの「大化の改新」の「大化」。
「大化の改新」と言えば「645年」とスラッと出てくる人も少なくないだろう。

しかし、ここで問題。
じゃあ、645年の「大化の改新」って何?
そう聞かれたら・・・説明できる?

反蘇我派によるクーデターが起こったのが6月12日。
皇極天皇の長男、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)が
中臣鎌足らと、大臣蘇我入鹿を暗殺。
6月14日、孝徳天皇が即位し
クーデターから、ちょうど一週間後の19日に元号が定められた。

こうした革新派による一連の政治改革が・・・「大化の改新」だ。

黒船の来航や敗戦など
外圧によるものでないと、なかなか日本は変わらないモノ
・・・という印象があったけど、
クーデターで政権がひっくり返ったこともあるんだね。
考えようによっては・・・本能寺の変もそうなるのかな。

と、まあ・・・これは、ついさっき読んで、あらためて知ったこと。

年表だけ丸暗記して、勉強したつもりでいても・・・
茶飲み話の役にも立たない。
最も私は、年表の暗記すら・・・まともにしなかったけど、ね。

そこで、どんな人間の葛藤があったか・・・
それを知らないと、また同じ間違いを繰り返してしまうことになるんだろうな。


参考資料:「歴史の意外なネタ366日」中江克己=著 PHP文庫=刊