Episode No.799(20010319):時計仕掛けでフリーズ
今は亡き奇才、ジョン・ベルーシ。
その代表作「プルース・ブラザース」のオリジナル脚本は・・・
ジョン・ベルーシの弟分エルウッドこと俳優、ダン・エイクロイドが自ら書いたものだ。
多才で知られるダン・エイクロイドは・・・
俳優、脚本のほか、もちろんパンドマンとしても有名。
'91年公開のチェビー・チェイス主演「絶叫屋敷へいらっしゃい!」では
脚本、出演だけでなく、監督までこなしている。
そんなダン・エイクロイドは酒場を経営するほどの酒好きの反面
いざ脚本を書き出すと・・・
自分を「シナリオ製造マシン」に例えて機械的に作業をこなすのが好きらしい。
確かに、これだけの「職業」を人並み以上にこなしていくためには・・・
機械のような正確さ必要だろうし・・・
あまり自分の欠いたものに感情移入し過ぎるて、客観性を失うと・・・
プロジェクトが大きくなればなるほど動かしづらくなるものかも知れない。
マージ・パーシーという民主社会運動の指導者が、こんなことを言ってる。
「完全に理性的な人間になろうとすることは、
機械仕掛けの人間になろうとするのと同じことだ。
そういう人間は・・・
他人も機械仕掛けであるかのように扱うものです」
別にこれはダン・エイクロイドに向かったものではないし・・・
スクリーンに浮かぶ表情や担当した脚本を見るかぎり、そうなっているとは思えない。
ひょっとしたら、そんな非人間的なことを感じさせないのがプロかも知れないし・・・
時間的には酒場で騒いでいる時の方が多いのかも知れない。
ファンとしては後者であってほしいけど・・・
あんまり飲み過ぎて、寿命を縮めてほしくもない。
パソコンをはじめ機械に向かって仕事をしていると・・・
ついつい、人に向かっても「機械の正確さ」を求めてしまうことはある。
場合によっては自分に対しても・・・
で、それができないと自分で自分に嫌気がさしてしまったり。
でも反対に・・・
あたりに命令した通り正確にしか動いてくれない機械を見ると
「少しは融通きかせろよ」と、ひっぱたきたくなることもしばしば・・・。
結局・・・ないものねだりなんだよねぇ。
金さえあれば、とか
時間さえあれば・・・なんてのも、ね。
相手と状況に合わせて、メリハリつけてやる・・・しかない。
それが必要な「理性」かも、ね。