Episode No.650(20000926):偉大なるワン・パターン
今日、9月26日は本名・大井守常氏の誕生日である。
この日本史に登場するような本名の持ち主こそ、誰あろう・・・ウクレレ漫談の牧 伸二。
「ああんヤンなっちゃった。あんああん驚いた」と歌い続けて40年。
1934年生まれのマキシンは今日で66歳になる。
先頃は、高齢化社会に向けて「じじいの応援歌」をリリース。
その元気な姿は現在もCFでお目にかかるコトができる。
「バーゲンだよー」をリアルタイムで見ていた世代の私としては、ついつい注目してしまう芸人のひとり。
あのウクレレを聴くと「くっだらねぇ〜」と笑いつつ、何とも言えぬ安心感に包まれてしまう。
寅さんしかり、ウルトラマンしかり・・・
ワン・パターンで続いているモノには、この「安心感」がある。
考えてみれば、新しい技術がドンドン進化していくわりに・・・人間はちっとも進化していない。
むしろ、スピードを追い求める人間本来の欲求に従って、技術は進化していたり・・・
人類が誕生した直後から望んで止まない不老不死のために、新しい技術が開発されているにすぎない。
メンタル・ケアだとか、心の問題についてもいろいろ言われているけれど・・・
その方面では、むしろ現代人が人として失いかけているものをあわてて補っているという感じ。
昔の偉人が書いた本を読んだり・・・
オリンピックで頑張って金メダルをとったシーンを見たりして感動するのは・・・
やっぱり人間自体が昔と比べて変わっていないからなんだ、と思う。
むろん、いいモノは変わる必要がない。
変わる必要があるのは世の中に悪い影響を与えるモノだ。
確かに新しいモノは何にしても刺激的。
でも新しい=正しいではないし、誰にとって新しいのか・・・というコトも考えなければならない。
マキシンの歌を聴いたコトがない若い人だちにとっては・・・ウクレレ漫談だって新しいはず。
それに、その世界では当たり前とされているコトだって・・・
自分にできなかったコトをやったのであれば、自分にとっては大いなる冒険のはず。
その世界で受け入れてもらえるかどうかは・・・その先の問題。
第一、同じ人間が同じ時期にやったコトでもない限り・・・
まったく同じモノなんて、この世にあり得るはずもない、けどね。
この世に生まれでてくるモノには無駄なモノなど・・・ない。
中途半端で投げ出さない限り。
そして、今日もきっとマキシンは・・・どこかでウクレレを握ってる。
このホームページも、せめて10年くらい続けば「偉大なるワン・パターン」になれるか、な?