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Episode No.643(20000918):頑張れる理由

「最高でも金。最低でも金」

そう宣言して3度目のオリンピックに挑戦した田村亮子選手が、みごと金メダルを手にした。
よかったなぁ・・・本当にね。

決勝戦を目前に・・・どこの局だったか、田村選手の軌跡を放映してた。

その中で印象に残ったのが・・・
シドニーで建設中の会場を訪ねた時のエピソード。
事前に会場を見たのは今大会がはじめてだったとか・・・。

「あの壁に、日の丸が上がっているところがイメージできた」
・・・というYAWARAちゃんは、その時点で、もう金メダルを手にしていたのかも知れない。

もちろん、猛練習の日々や、精神的なプレッシャー・・・
そして本番に合わせてベストなコンディションを作り上げるための緻密な計算・・・
その、すべてを維持管理し一点に集中させなければ、とても「世界一」になどなれるモノではない。

しかし、それを支えるたのは・・・
「大丈夫、できる」と信じられるだけのイメージを持てたからに違いない。

ノーベル賞の賞金で慰謝料を払おうと、受賞前から考えていたアインシュアインや・・・
直木賞をとると宣言して書きはじめた『人間万事塞翁が丙午』で、みごと受賞を果たした青島幸夫。

本当に「思いもかけず」幸運を手にしたなんてのは・・・宝クジくらいのもので・・・
真剣に頑張っている人は、具体的な目標に向かってイメージを作り上げているんだと思う。

「当面は、こうしよう」とか
「とりあえず、やってみよう」と言っているうちは・・・大きな成功は望めない。

無論、やらないよりはいい・・・
何がいいのかと言えば「そういう考えでは成功できない」ことを、まず知るために。
だけど「午前中の人生」には終えておかないと、後であわてるコトになっちゃうな。

じゃあ成功・・・って何?
その答えは人によって違うけれど、少なくとも自分のやりたいコトが認めてもらえるコトだろう。
だとすれば、何を認めてほしいのか・・・
具体的にイメージし、カタチにできなければ、ダメに決まっている。

ここでも何度か書いたコトだけど・・・私の好きなエジソンの言葉。

「1%のインスピレーションがなければ・・・99%の努力も無駄になる」

イメージの話からは、ちょっとズレちゃうかも知れないけれど・・・
偉大な発明も歴史に残る名作も・・・最初は「確実な」思いつきだったに違いない。

最もイメージをふくらませてばかりいて、その先に進めなければ・・・
とらぬタヌキの皮算用になりかねないから気をつけなきゃなんないけれど。

・・・あ! 今週も何だか先週の続きみたいな話になっちゃったな。
結局、オリンピックを見ようが何を見ようが・・・こういう風にしか考えられない時期なのかもなぁ。

まるで誰かを好きになると・・・
何を見ても、その人のコトを思い出しちゃうように・・・ね。


参考資料:「快人エジソン」浜田和幸=著 日本経済新聞社=刊 ほか