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Episode No.626(20000829):世の中、チャンスだらけ

「人間がいろんな問題にぶつかって、はたと困ることはすばらしい。
 それが"チャンス"なのである」

本田宗一郎の言葉だ。
困るコトがなぜチャンス?
・・・答えは簡単「困難を脱するために新しい工夫をする必要があるから」である。

先月から今月にかけて・・・
そういう意味において、私の仕事は「
チャンスの連続」だった。

なかなか予定通りにコトがはこばない・・・しかも時間は無情に過ぎていく。
だが、それを何とかやり遂げてみれば、思いもよらなかった将来に通じる新しい企画も自然に生まれていた。

もしも仕事が万事、予定通りに進んでいたら・・・
何ひとつ新しいコトを考える必要もなく単なる「処理」に終わっていただろう。

今まで通りのやり方では、どうにもならないところに立たされた時・・・進むコトができる道は2つ。
逃げ出すか・・・それとも戦うか・・・
戦って勝つためには、新しい武器を手にするしかない。

そこで、新しい武器を手にできた人間だけが・・・次の戦いの場に進むコトができる。
さもなくば・・・次からは門前払いだ。

同じような苦境に立っても心の中で「笑っている」人間と「つらがっている」人間がいる。
それは苦境だけでなく・・・はたから見れば楽しそうな場面にいたとしても同様だ。

50%の確率を・・・四捨五入した時に「切り上げて」考えられる人と「切り下げて」しまう人がいる。
時として「切り上げ」過ぎる人は無謀だが、何でも「切り下げて」しまう人より、はるかに生きる場は広い。

私にもサラリーマン経験はあるが・・・
良くも悪くもサラリーマンの最後の結論は、いつもこうだ。

「新しいコトに挑戦して、人一倍苦労したって、人一倍の給料がもらえるワケじゃないし・・・」

確かに
組織のために自分の人生を削る必要はないと思う。
けれど、組織のためでなく、自分のために・・・本当はどうなのか? 組織を
言い訳にはしていないか?
そんな組織に甘んじているのも自分なのに、ね。

サラリーマンの給料は、いきなり上がるモノではない。
いくら優れた考えを持っていたとしても・・・
いきなりボスにもなれない
だけど・・・いつかは、そういう時も来るし・・・
ひょっとしたら他の組織にうつるコトだってあるかも知れない。

その時「通用する人間」になるためには・・・
ひとつでも多く、苦境を脱するノウハウを持っているコトだと思う。
言い訳を考えるコトだけ必死になって逃げまわっていたら・・・絶対に、それは身につかない。

仕事は嫌でも結果がすべて。
いくら一生懸命やっても結果がダメなら何も評価されない。
でも・・・戦争中と違って、失敗したも殺されるワケじゃないからね。
クビになるコトはあるかも知れないけれど・・・。

困った時こそ・・・力強く笑える人間になりたい。
深刻ぶって時間が通り過ぎるのを待つのは悪いクセだよ。


参考資料:「自分を奮い立たせるこの名文句」大島正裕=著 三笠書房=刊