Episode No.464(000222)：無意識の中の自分
昨日は、自分を意識した夏目漱石の話をしたけれど・・・。
自分でやってるコトって、結構、無意識のうちにやってるコトも多いよね。
前にも「自分」を示すのに、顔を指すか、胸を指すか・・・なんて話をしたコトがあるけれど。
顔の洗い方にも国民性がある・・・という話をどっかで聞いたコトがある。
戦時中に日本軍へ潜入した中国だったか、韓国だったかのスパイが、朝、顔を洗っていて日本人ではないコトを見破られた。
日本人の場合、顔を洗う時には水を両手ですくってから両手を動かして洗うでしょ、普通。
ところが、そのスパイは、うっかり習慣で両手にすくった水の中で顔の方を動かして洗ってた・・・というワケ。
女性の場合・・・ストッキングを履いていると、すぐ日本人だとわかるという話もあるけど。
これは、やっぱりワコールの創業者、塚本幸一の功績・・・かな。
日本の女性の場合、口紅の塗り方にも特徴があるようだ。
私には当然そういう習慣はないからよくわからないけれど、日本の女性の場合、口紅は下唇から塗るのが普通らしい。
これは江戸時代からの習慣によるもので・・・江戸時代に大半の女性は下唇にしか紅をつけなかった。
確かに歌舞伎でも女形(おやま)は下唇にしか紅をつけていない。
また、明治以降、第二次大戦まで、上唇にも口紅を塗るのは水商売の女性だけだった・・・という背景もある。
そこで作法として、口紅は下唇から塗るモノ・・・というコトになったようだ。
もっとも最近のファッション雑誌などでは、欧米風に上唇から口紅を塗るメイクシーンも、よく見られるようになって・・・その影響から上唇から口紅をする若い女性も増えているらしい。
ただし、電車の中や街頭でそういうコトをしていると・・・。
いくら欧米っぽく振る舞っていても、やっぱり日本人だなぁ・・・と思われちゃう。
だって欧米では、人前で化粧をするのは・・・その筋の女性だけ、でしょ?
別に日本人らしさを隠す必要はないと思うけどね・・・日本人なんだから。
でも、少しは国際人としてのセンスや習慣は・・・必要かも。
とくに、外国に行った時・・・くらいは、ね。
盛田昭夫並みとまでは、いけないまでも・・・基本的な常識くらいは、ね。
