でじたけの「人生日々更新」ペーソスを知ってるかい?

Episode No.6497(20190610)[日記]Diary

ペーソスを知ってるかい?
The pathos of people is something we should love

週末は珍しく自宅でDVDを観た。

観てないDVDは積もる一方…
でも、時間があると
同じDVDばかり観てしまう傾向にある。

最近、また3枚のDVDを購入していた。

日本語版はレーザーディスクだけしかなかった
「タッカー」が、ようやくDVD化されて、
発売日に入手したけど…

ちょっと疲れがたまった週末には、
渥美 清の声を聞きたくなった。

渥美 清といえば「寅さん」だけど、
今回観たのは
「男はつらいよ」シリーズがはじまる1年前に作られた
野村芳太郎監督「白昼堂々(1968)」という喜劇。

「男はつらいよ」は、もともとテレビドラマで、
最終回で寅さんがハブに噛まれた死んだことへ
抗議が殺到し、映画で蘇ったのは有名な話…。

テレビ版での妹「さくら」は長山藍子が演じていて、
倍賞千恵子は映画版からで、2代目「さくら」だ。

「白昼堂々」は、渥美 清を中心に、
倍賞千恵子、佐藤蛾次郎といった
「寅さん」ファミリーも出演していて、
いわば「寅さん」の前哨戦的な作品ともいえる。

ちなみに
野村芳太郎監督といえば「砂の器」が有名だが、
「砂の器」には、「寅さん」の生みの親、
山田洋次監督も脚本で参加している。

さて、久しぶりで観た古い松竹映画は、
忘れかけていた「ペーソス」という感覚を呼び起こしてくれた。

チャップリンの映画でも、よく評される「ペーソス」という言葉。
「寅さん」も、もちろん「ペーソス」にあふれていた。

今は、あまり聞かなくなった「ペーソス」。
意味を知らない若者も多いと思う。

辞書を検索すると…
哀愁。しんみりとした哀れさ。
…と出ている。

人間というもの…
いや、人間に限らず、
命というものは実に切ないものだと思う。

いくら頑張っても、思うようにはいかないし、
どんな功績を遺そうが、最期は死んでしまうのだから。

それでも、必死で、なおかつ楽しく生きる。
…そこに、ペーソスがある。

頭をひっぱたいたり、
揚げ足をとったりする笑いではなく、
ペーソスを感じさせる笑いは心に染みる。

現実逃避のためだけでなく、
実生活に戻った時に思い起こして
勇気につながるような
ペーソスのある作品を生み出せたら最高だ。

だから、人生日々更新。

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