でじたけの「人生日々更新」刑事コロンボ

Episode No.5127(20150123)[偉人]Great man

刑事コロンボ
Columbo(1968-2003)

1968年に最初の一作がTV放映された時、
その番組枠は「ミステリー劇場」という企画で、
毎回違う物語を放映することになっていた。

ところが、あまりにも評判が良かったため、
同じ主人公でシリーズ化することになったのが、
うちのカミさんがね…で一世を風靡した「刑事コロンボ」
以来、2003年まで
35年間にわたり、繰り返しシリーズ化された。

どの作品がベスト1かは人気が別れるところだが、
自分が一番好きなのは、
1975年に作られた「5時30分の目撃者」だな。

コロンボに登場する犯人は、
みなインテリで、地位も名誉もある知能犯。

その犯人が、
最後にグウの根も出ないほど徹底的に理責めにされ、
一見ボーッとしていたコロンボに落とされるのが醍醐味。

ミステリーは一度タネあかしを見てしまうと、
何度も見る気がしない…という人もあるが、
この「5時30分の目撃者」については何度見ても痛快だ。

その理由はやはり、コロンボのキャラクターにあると思う。

主演は、2011年に83歳で亡くなったピーター・フォーク。
3歳のとき右眼に腫瘍が発見され、眼球を手術で摘出。
以来、義眼をはめていたが、性格は極めて明るく、
そのヤブにらみの表情が、コロンボでは実に効果的だった。

ところが実はこのコロンボという役を演じたのは、
ピーター・フォークが初めてではない。

ピーター・フォーク以前に、
テレビと舞台で、すでにコロンボは登場していて、
厳密に言えばピーター・フォークは3代目コロンボである。

刑事コロンボの原作者で脚本家の
ウィリアム・リンクとリチャード・レビンソンの2人も
当初は舞台でコロンボを演じた老俳優を主演に
TVシリーズも制作しようと考えていたが、
老俳優が出演できなくなったため、
急きょ出演が、決まったのがピーター・フォークだった。

ピーター・フォークはもともと2人の脚本家の友人で、
自分を売り込んでいたが、
2人の脚本家はピーター・フォークが若すぎて
キャラクターにマッチしないと考えていた。

ところが、撮影現場に現れたピーター・フォークは、
自前のヨレヨレのレインコートに身を包み、
完璧なコロンボの役作りができていて原作者をも驚かせた。

それから
69件もの難事件を解決することになるピーター・フォーク、
その時…40歳。

だから…人生、日々更新

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